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☆始まり

爽やかな朝、私立ボルボックス学院の通学路には生徒達が溢れている。
その中に琳姫と遊磨と閻濡という三人の女の子が歩いていた。
「ねぇ琳姫さん、今日英語の教科書貸してくれません?
あたし忘れちゃったみたいで……それに、
琳姫さんのは色々書きこんであって参考になるんですよね♪」
英語の教科書を貸してほしい子が遊磨。
似せ紫の髪をお団子に結った、やたら胸の大きいお姉さんだ。
「またですか?って、今日はわたくしのクラス英語はありませんよ」
それに答えた薄い空色のストレートヘアーが琳姫。
まだ幼い彼女のクラスは今日は英語が無いらしい。
「あ、良かったらぼくの使って?先生に質問しようと思って持ってきたんだ。」
そこに爽やかに救いの手を差し伸べたのは閻濡で、
ほんのり桜色のふわっとした、毛先ゆるパーマの長髪の癒し系少女。
この仲良し三人娘が楽しくおしゃべりをしながら校門にさしかかったところへ……
「スト―――ップ!」
突如声を張り上げ、門前に立ちはだかる少年。
腕に『風紀委員』の腕章がキラリと光る、その少年の名は立佳。
得意げな表情で三人娘に歩み寄って、いきなりこう言った。
「おはよう皆!突然だけど、抜き打ち下着検査の時間です!
さあ、スカートを扇情的にたくしあげ……」
「朝っぱらから何やってるんですかこのドスケベ!!」
ドスッ!っと、琳姫のカバンが立佳の顔面にクリーンヒットして
立佳は倒れるが、素早く起き上がって何食わぬ顔で続けた。
「嫌だなぁ琳ちゃん、これはれっきとした“風紀委員”のお仕事だよ?
皆がちゃんとオレ好み……ゴホン、校則に則ったおパンティーを穿いてるか調べるんだよ!」
「バカバカしい……そんなへ理屈は通りませんよ!行きましょう皆?」
琳姫の言葉に遊磨や閻濡も苦笑して頷く。
「おっと、風紀委員のいたって真面目な検査を無視するなら、使っちゃうよ?
この日の為に編み出した『カリスマ秘術☆風の悪戯』。
神風を起こして、複数人数同時のスカートめくりを可能にした最新技!」
そう言って、今にも秘術を繰り出しそうな構えを取る立佳。
この言葉に琳姫は……

反撃する。
立佳を説得する
無視して門を抜ける
そんな事より今日の食堂のスペシャルランチは何でしょう?
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