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ここは町で噂の大富豪、廟堂院家……ではなく、千早が少しの間お世話になる事になった櫛籠邸。 お供の家庭教師兼世話係、正行を従え、いざ、新生活第一歩を踏み出そうと呼び鈴を鳴らしたところ…… 出迎えてくれたのがつい最近まで廟堂院家の執事だった能瀬麗である事に、千早は驚きを隠せない様子だ。 「どうして……お前がここに……!!」 「僕はここの執事長ですので。 けれど、こんなに早く千早様と再会できるなんて……世界って狭いものですね?」 「……っ……」 「ち、千早君大丈夫……??」 能瀬を睨みつけて、焦りの混じった険しい表情をする千早に、正行が心配そうに声をかける。 一方、能瀬の方は穏やかな笑顔を崩さずに言った。 「そんなに警戒しないで下さい。僕はもう廟堂院家とも貴方とも、何の関係も無い身…… 屋敷を去った直後こそ貴方や千歳様を恨みはしましたが、ここに来てからの穏やかな生活で そんな感情も薄らぎました。執事長になる夢も叶いましたし、もう以前のような僕ではないですよ。 今更、貴方をどうこうしようと言う気はありません」 そこまで言うと、能瀬は優雅に扉の中へと二人を誘う。 「さぁ、立ち話もなんですからどうぞ中へ。 旦那様も奥様も、貴方方に会えるのを心待ちにしておられます」 「……まさゆき、行くぞ……!」 「う、うん……」 相変わらず緊張気味の表情な千早に引っ張られるように櫛籠家へと足を踏み入れる正行。 後に続く能瀬が、口元を押さえてクスリと笑う。 「それにしても……手を繋いでいるなんて仲がよろしいんですね、お二人共♪」 「「!!」」 瞬間、千早が正行の手を勢いよく振りほどいて、真っ赤な斜め下に顔を逸らしていた。 さて、こうして屋敷内に入った櫛籠家の面々に嬉しそうに出迎えられることになる。 「おおおお!君が千早君かぁ!待っておったよぉぉ!」 「あらまぁ可愛らしい坊やだこと!やっぱり絵恋お嬢様に似てるのねぇ〜〜!! よろしくね〜〜千早君!」 穏やかそうな老夫婦が嬉しそうに千早に近づく。 優しく手を握ってくれた奥方を……千早が不機嫌そうに薙ぎ払って言う。 「気安く触るな下女が!!」 「「!!」」 「千早君ちょっと……!!(えぇえええ!!いきなり千早君節炸裂ぅぅぅ!!?)」 正行が内心ツッコミを入れてオロオロする中、驚いた老夫婦は少し困ったようだったがまたニコニコと笑う。 「そ、そうね、ごめんなさい……いきなり触られたらビックリしちゃうわよねぇ?」 「ふぉっふぉ!アンリさんはまったくはしゃぎすぎだのう!」 「出迎えはこれだけか!?他の奴らはどうした!?」 「千早君せめて敬語使おう!?」 老夫婦の心遣いを一切無駄にしていく千早の傍若無人っぷりと正行のツッコミ諌めは続く。 能瀬は、一段階冷たくなった笑顔で千早に言う。 「……あとは庭師がいます。彼の顔合わせは後にするとして……この屋敷にいるのは僕達で全員ですよ?」 「何だと?!」 「ご紹介が遅れて申し訳ありません……こちらが当櫛籠家の旦那様、櫛籠源五郎(くしごめ げんごろう)様です。 隣は奥様の杏里(あんり)様です」 「お二人共ようこそ!よろしくお願いしますじゃ!」 「来てくれて嬉しいわ。よろしくね」 老夫婦がおっとりと歓迎の意を述べると、能瀬も胸に手を当てて言う。 「そして僕は……自己紹介するまでもありませんが、一応。 この櫛籠家で執事長を務めさせていただいています、能瀬麗です。 改めて、よろしくお願いします」 能瀬が恭しく頭を下げると、千早は明らかにげんなりした顔をする。 「……なんだ……コイツらが屋敷の主なのか……?まぁいい。さっさと本邸に案内しろ」 「「「…………」」」 千早の言葉にポカンとしている正行と櫛籠夫妻。能瀬だけは、千早と目線を合わせるように屈んで…… 「……ここが、“本邸”、です。廟堂院家とは屋敷の規模が違うかと思いますがご容赦ください。 それより千早様……紹介が済んだのでお分かりですよね?」 真剣さの籠る笑顔で言う。 「先ほど奥様を“下女”と罵った事に対する謝罪をお願いします」 「はぁ?」 不機嫌そうに表情を歪める千早。 アンリ夫人が慌ててフォローする。 「いいのよ麗ちゃん!ほらぁ!私こんな格好だし、もともとメイド気質だからそんな雰囲気がにじみ出てるのよぉきっと……!」 「いいえ奥様。櫛籠家の執事長として、主に対する暴言は見過ごせません。 大丈夫、千早様は聡明で物分りの良い方ですから、誤解が解ければ誠意をもって謝罪していただけます。ねぇ千早様?」 能瀬は主のフォローもやんわりと跳ね除けて、千早に促した。 「“ごめんなさい”は?」 「ハッ……!」 能瀬の威圧的な笑顔を、千早もまた嘲笑う。 「こんなボロ屋敷の執事長になったからって、猿山のボス気取りか? 執事がお前しかいないんなら、お前が執事長になって当たり前だろうが!落ちぶれたなぁ能瀬!?」 「貴方こそ……ご自分が魔法の解けた王子様だという事に、そろそろ気付いた方がいい。 ここは貴方の城ではないし、貴方の顔色を伺う執事もいない。僕はもう貴方の執事ではないんですよ? と、いう事は……“主に仇なす部外者のクソガキをお仕置きするのに躊躇は無い”」 「っ……!?」 「大勢の前で恥をかきたくなかったら、今すぐ奥様に謝りなさい!」 「!!……この……!!」 睨み合う能瀬と千早の間に、おっとりとした櫛籠の声が割って入る。 「これこれ、やめなさい……。 千早君も、親元を離れて心細いんだろうし。最初からそんなに怖がらせてはいかんよぉ麗ちゃん……。 さ、部屋を用意してるんだからまずは休んでくだされ、お二人共」 その癒しスマイルに、能瀬は困ったように眉尻を下げ、千早は気まずそうに怒鳴り散らす。 「……こ、こんな屈辱は初めてだ!!おい!お前のクソ執事はしっかり躾けておけ!行くぞまさゆき!!」 「い、行くって……部屋教えてもらわなきゃ!!」 「〜〜っ、部屋はどこだ!!?」 思うようにいかなくて赤面する千早に、また能瀬が穏やかに進み出るが、 「では、ご案内を……」 「お前は来るな不愉快だ!おい女!案内しろ!!」 「はいはい、こっちですよ〜〜」 と、能瀬に代わってアンリ夫人がニコニコと千早&正行を部屋に案内したところで…… 能瀬が千早の去っていく方向に苦い視線を送りつつ、主に問う。 「……あの態度を放置するおつもりですか?」 「ふぉっふぉ!大丈夫大丈夫!初日だで、不安なんじゃよ!元気があっていい子じゃないか!」 「旦那様は全くお優し過ぎて……」 「麗ちゃんも優しい子だのう。アンリさんを庇ってくれて嬉しかったぞい?ありがとう、ありがとう……」 そう言われながら両手を握られて、優しく何度も擦られた能瀬は、照れくさそうに嬉しそうに笑う。 「恐縮でございます。旦那様」 一方、千早と正行は…… 「オレとまさゆきに同じ部屋で寝ろって言うのか!?」 千早がまた真っ赤な顔で叫んでいた。 アンリ夫人は動じず、ニコニコと笑っている。 「ごめんなさいねぇ?なんせ、小さい屋敷だから部屋が無くって……」 「冗談じゃない!まさゆきの置場ならどこかしらあるだろうが!物置とか、トイレとか!」 「それは酷くない千早君!?」 納得のいかないらしい千早と、やっぱりオロオロの正行に、アンリ夫人は考え込む。 「そうねぇ……じゃあうちの人の書斎をどうにか…… それとも、麗ちゃんと秋ちゃんの部屋を一緒にして……? う〜ん……また麗ちゃんに相談してみるわね? とりあえず、今日のところは二人一緒で我慢してちょうだいな?ね?」 「おい!そんなんでオレが納得すると……んっ!?」 「だっ、大丈夫です!!ありがとうございました!」 千早の口を手で塞いで、話を強制終了させる正行。千早がバタバタ暴れる。 「んんんん(まさゆき)!!」 「千早君!とりあえず荷物置こうほら!わぁあ見て素敵なお部屋〜〜っ☆☆!!」 そして、大げさに言いながら、無理やり千早を部屋内に連れ込む正行。 「うふふ、ごゆっくり」 アンリ夫人は嬉しそうに去っていった。 「……疲れた。最悪だ……」 大きめのベッドにゴロンと仰向けになる千早。 そんな千早にパタパタと扇で風を送りつつ、正行が覗き込むように励ます。 「ま、まぁまぁ千早君!俺はすみっこ暮らしするから! お家より小さいだろうけど、皆いい人そうだし…… 何ていうのかな、レトロな外国っぽくて好きだよ俺はこういう雰囲気の家!」 「……“皆いい人そう”……?」 千早が急に体を起こす。 そして、正行を不機嫌そうに睨みつけた。 「……能瀬を見てもそんな事を言ってるのか?愚かしい男だなまさゆき……」 「へ?」 「大体お前、オレをずっと“千早君”って……いつからそんなに偉くなったんだ下僕のくせに!!」 「いや下僕っていうか世話がか……」 「うるさい!生意気な口ばかり聞きやがって躾け直してやる!この低能奴隷がぁぁっ!」 「わわっ、やめてよ千早くぅんっ!!」 飛びついて来た千早に抵抗する正行。優しく引きはがそうとして苦戦していると、 急に三回ノックの後に扉が開く。 「失礼します千早様!正行先生!」 爽やかかつ無遠慮に部屋に入ってきたのは能瀬。 床で正行と取っ組み合っている千早は息を切らせながら怒鳴る。 「貴様何しに来た!?邪魔だ失せろ!!」 「申し訳ございません。おやつと飲み物のオーダーに。あとついでに……」 能瀬は千早に近づいて、肩にスッと触れる。 「“主に仇なす部外者のクソガキをお仕置き”に」 「!?」 千早が驚いて振り返るのと、彼の体が浮き上がるのは同時だった。 抱き上げられ、ベッドに座った能瀬の膝の上に乗せられてしまう。 そして、ズボンや下着をずり下ろされて…… バシィッ!! 「うぁああっ!?」 お尻を叩かれて、やっと千早は我に返ったように声を荒げた。 「ぉお前!!何やって!?」 「さっきも言いましたよ?“主に仇なす部外者のクソガキをお仕置き”です。 これからお世話になろうという方々にあれだけ暴言を吐いておいて、まさか忘れてないでしょうね?」 ビシッ!バシッ!!バシィッ!! 「ひゃぁあああっ!?お、お前ぇっ!!こんな事が許されると……」 「旦那様には事後報告になってしまいますが……まぁ許していただけるでしょう。 あぁ、貴方の許可なんか要りませんよ?他所のガキが何様のつもりなんですか?」 ビシィッ!バシッ!バシッ!! 千早のいつもの調子にも全く怯まない能瀬。 それどころか、千早は余計に強くお尻を叩かれて怒った悲鳴を上げる。 「うぁあああん!やめろ!!急に調子に乗りやがってぇぇっ!! まさゆき!バカ!役立たず!見てないで助けろぉぉっ!」 「あっ……あ……!!」 呆然としている正行は口をパクパクさせるだけで動けず、 その間にも能瀬が手を動かして千早をお仕置きし続ける。 「正行先生がいらっしゃって、多少態度が改まっていると聞いていましたが、 全然変わってないじゃないですか……これなら、僕が多少厳しく躾けてしまっても問題なさそうですね!」 バシンッ!ビシッ!ビシッ!! 「あぁあああっ!まさゆきぃぃっ!!」 「はぁあああわ!ああの!能瀬、さん!!」 「はい?何か?」 能瀬が無愛想に返事をして正行を冷たく睨みつけると、 正行は怯みながらも何とか言葉を繋げる。 「れれ冷静に、話し合いましょう!!」 「……僕が冷静さを欠いてるように見えますか? 先生こそ、随分動揺していらっしゃるようですが……」 「ごもっともです!!」 「でしょう?大丈夫なんですか? 本来は、こうやって千早様を叱るのは先生の御役目なんですよ?」 「その通りでございます!!俺も普段はそうやってお尻叩いたりしてるんだけどね!?」 バシッ!バシィッ!ビシッ!! 「!?何、言って……バカァッ!!うわぁあん!」 正行の言葉に、ジタバタしている千早が反応する。 お尻をほんのり赤くして辛そうな千早の姿に、パニックを加速させながら正行は言う。 「ち、違うんだ!待って!ええと!俺っ……だからこそ!! 能瀬さんは千早君の扱いが分かってないよ!お手本を見せてあげる!!」 「へぇ……」 能瀬が薄く笑う。それを見てるか見てないか、とにかく正行が必死で千早に言葉をかけた。 「千早君!!」 「千早様ぁぁっ!!」 「ち、千早様!!聞いて!俺が絶対に千早様の味方だって前提で聞いてね!?」 そう前置きしつつ、正行は千早を見つめて諭す。 「や、やっぱり余所の人には失礼な事言っちゃダメだよ! 優しくしてくれたのに!急に下女呼ばわりしたり、家の事、悪く言ったり! 千早君は立派なお家に住んでるけど、そうじゃないお家もあるんだよ! けどね、どんなお家でも優劣は無いんだ!その家も住んでいる人も誰かの“大切”なんだよ! 千早君のお家の執事さんがそうだったみたいに、 能瀬さんだって、ここの屋敷の事もご主人様達の事も、すごく大好きなんだよ! だから酷い態度取られたら怒っちゃうよね!?そういう態度悪い子って分かるよね?!」 息を切らせる千早の潤んだ瞳が正行を見る。 握った拳を上から包み込むように手を取って、正行は更に押した。 「だ、だから!“ごめんなさい”って、“もうしません”って約束してあげて! 俺、千早様の事大好きだし味方だけど、君が悪い子だと助けてあげられないんだ!」 「黙れぇぇっ!!舐められてたまるかぁぁっ!!」 「大丈夫!!」 千早の泣きそうな叫び声にも被せるように返す、正行の精一杯の言葉が続く。 「千早様に舐めた口きく奴は、バカにする奴は俺が許さないよ!! だから、千早様は堂々としてたらいいんだよ!」 「!!」 「大丈夫、守ってあげるから!そもそも、ここに君の敵はいないよ!? いつもみたいにいい子にできるよね千早様!?」 「っ……う……!!」 そして、千早は……弱弱しく呻いて、どこか諦めたように…… 「わ、悪かった……少しは、言い方に……気を付けて、やるから……!」 「謝るにしては随分上から目線ですねぇ?」 パシンッ!! 「ひゃぁぁあっ!?」 まさかのまた一発叩かれて、 しおらしい表情はすぐさま怒りの形相に変わり…… 「この男を殺せまさゆきぃぃいいいっ!!」 「うわぁあああ!ち、千早君、様っ!!能瀬さんも!どうか俺に免じてぇぇぇっ!!」 正行はもう、身を挺してどちらにともなく土下座するしかなかった。 「仕方ありません。一応、謝罪はいただけましたしね……」 能瀬はあっさりと手を止めて、千早を膝から下ろして自分と入れ替わる様にベッドに座らせる。 千早の丸出しの下半身には隠す様にブランケットをかけて、言った。 「正行先生の言うとおり、僕はこの屋敷も旦那様や奥様や、屋敷の仲間の事も大切に思っています。 ここの執事長である事も誇らしく思っていますし、落ちぶれただなんて心外です。 明日も明後日も、屋敷中に不愉快な暴言をまき散らされるかと思うと我慢ならなかったから、 強行手段に出させていただきました。 千早様が我々に誠意をもって接して下さるなら、もうこんな事はしませんよ。そこをご理解ください」 「……これで勝ったと思うなよ!?」 「千早く……様、またぁッ!!」 あくまでも能瀬に好戦的な千早に正行が困り果てて宥めるけれど、 能瀬は気にするでもなくニヤリと笑う。 「えぇ、完敗です。正行先生の方が千早様の扱いは心得ていらっしゃるようなので」 「「!!」」 瞬間、千早と正行は同時に赤くなる。特に恥ずかしそうな千早が喚いた。 「おっ……オレの扱いって何だ!?まさゆきの方がオレの下僕で……っ!!」 「そうだ、おやつと飲み物はどうなさいます?」 「おい!まだ話は終わってないぞ能瀬ぇぇっ!!」 「千早君もうやめなよぉぉ!!ほらおやつ何食べたい!?俺はロールケーキかなぁ!? あ、これって何でもいいんですかぁ!?」 こうして賑やかにおやつと飲み物のオーダーを取ると、能瀬は廊下に出てホッと一息ついた。 そして……窓から庭を――庭で花に囲まれてぎこちなく働いている青年を優しい瞳で見つめる。 その後。 不機嫌な千早は正行と自室に閉じこもり、正行と共に無理やり自分の部屋で夕食を取り、正行と共にお風呂に入って、 正行と共に……紳士的な正行はベッドを千早に明け渡し、床の布団で転がっているわけだが、とにかく二人で眠った。 (今日ほとんど俺と一緒にいたんだけど千早君気付いてるかなぁ……?) そんな風にドキドキして眠れないでいる正行だが、ベッドの上でも千早がしきりに寝返りを打っていた。 (眠れないのかな……) 正行がそんな風に心配して、しばらくすると…… 何やら千早がベッドから抜け出す。 (ん!?起きちゃった!?俺寝たフリしなきゃ!?あれ!?これでいい!?) どうしていいか分からずとにかく目を閉じる正行。 すると…… ごそごそと自分の布団に違和感が…… (んんんんんんんん!?) なんと!千早が正行の布団に潜り込んできて、遠慮がちに正行にしがみつく。 (え!?なっ!?千早君!?) 「兄様っ……」 (…………!!) さっきまで大混乱だった正行の心の中が、とたんに切なくなって 千早の弱弱しい声が続ける。 「お父様……お母様……」 (…………) 正行は、意を決して…… 「むにゃむにゃ!も、もう食べられないよ〜〜!!」 「っ!!?」 寝たフリをしながら、千早を抱きしめた。 「…………」 そんな正行に抵抗せず、泣きそうな吐息と共に顔をうずめる千早。 (……大丈夫だよ。寂しくないように、守ってあげるからね。千早君……) 正行は、そう心に決めたのだった。 |
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