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「ダメ……ダメだよ……伯父さん、僕は、お母さんと暮らさなきゃ……!!」 僕はそれだけ言って、でもまた悲しくなって、涙が止まらなくなった。 「お母さん!!お母さん!お母さ――――ん!!うわぁああああん!!」 「絢音、伯父さんと伯母さんが、絢音のお父さんとお母さんになるから! 一緒に暮らそう!ね!?一緒に……!もう泣かなくていいんだよ……!」 「うわぁああああん!!」 伯父さんがずっと僕に語りかけてくれていた。 けれど僕は、伯父さん達とは暮らさなかった。 今まで通りにお母さんと暮らして、伯母さんとおばあちゃんが様子を見に来てくれるっていう スタイルを取った。お母さんは相変わらず僕の事は眼中になくて、 お父さんに電話していたけど、僕はそれでも幸せに感じるようになった。 お母さんが傍にいるだけでいい。自然とそう思えるようになっていた。 僕だってだんだん成長したから、家事もこなせる事が多くなって、高校生になる頃には おばあちゃんはほとんど家に来る事も無くなってきた。僕は別に構わなかった。 おじいちゃんも死んでしまったし、ここに通うのはおばあちゃんの体にも負担だろう。 おばあちゃんには自分の家でのんびり過ごして欲しい。たまに電話するだけでいい。 伯母さんの方は2週間に1度は家に来てくれていた。 それは素直にありがたかったし、伯父さん一家は、僕の学費や僕らの生活費を援助してくれる 本当にありがたい存在だった。 そしてある日、僕はいつものように家に帰ってきた。 珍しくお母さんが自分の部屋の外にいて、僕をじっと見ていたから、少し嬉しくて できるだけいい笑顔になるように笑って言ったんだ。 「ただいま、お母さん」 「音也……」 「え?」 「音也……私を迎えに来てくれたのね?」 「お母……さん?」 「あぁぁ音也……音也!!」 お母さんが僕に勢い良く抱きついてきた。 僕はその勢いに負けて、尻もちをついてしまった。 でもお母さんは必死で僕に縋りついてくる。 「お、お母さん!!」 きつく抱きしめられて苦しい。 でも僕は、この時点で気付いた。 (お母さんは、僕をお父さんだと思ってる!?) 混乱してしまって思う様に抵抗ができない。 ついに僕の体は仰向けのままべったりと床についてしまった。 上にはお母さんが乗りかかってる。 荒い呼吸を繰り返してると、ふいに唇を塞がれた。紛れもなく、キスだった。 「!!?」 びっくりしたらさらに舌まで入ってきた。 「んんっ!!ん――っ!!」 さすがに首を振って逃げたら、お母さんは色っぽい呼吸で僕を見下ろす。 心底うれしそうに涙まで溜めて、僕に言うんだ。 「音也!音也……会いたかったわ音也!愛してる……私は貴方しか要らないの!」 「お母さん……どうして……?」 僕に要らないと言いながら、僕に愛してると言う。 訳が分からなくて涙が出てきた。止まらない。 そんな僕の両方の頬を、お母さんが優しく手のひらで包んで言う。 「愛してる……私には、貴方が必要なの……音也しか、要らない……」 「…………」 大好きなお母さんの笑顔を見て、僕も泣きながら笑顔になった。 そっか。そうなんだね、お母さん…… ――お母さんはお父さんの代わりに、僕を殺したんだね? ゆっくりとした絶望感。 でも、僕は同時に希望も見出した。 やっと見つけたんだ。お母さんが僕を見てくれる方法。僕を愛してくれる方法を。 「音也……好きよ。愛してるわ……」 「あ……!」 お母さんの優しい声が聞こえて、優しいキスが首筋に落ちる。 とんでもない事が起こってるのは分かってる。 だって、お母さんは僕のブラウスを脱がせにかかってるんだから。酷くいやらしい動きで。 「うっ……あっ……!!」 ブラウスの肌蹴た僕の胸を、お腹を……お母さんが優しく撫でてくれる。 それだけで、背中に電気が走ったみたいになって、すごく気持ちがいい。 お母さんは自分の服も脱ぎ始めていた。 (いけない……だって、お母さんは僕のお母さんなのに……) 頭がぼんやりするけど僕は直感した。 今からお母さんのやろうとしている事はおそらく、血の繋がった親子でしてはいけない事。 それは何となく知っている。でも僕は迷っていた。 だってこれを受け入れれば、僕はお母さんに見てもらえて、愛してもらえるかもしれないのに…… どうしよう、僕…… |
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【選択肢】
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