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妖怪御殿のとある一日 引っ越し後17
※シリーズ越え注意
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お、温泉旅行かぁ……これって恋人同士のスキンシップのチャンス!!?
ハッ?!よよよ怪研究家兼、妖怪の麿拙者麿だよ!
あっ!そういえば!
少し歩けば図書館もあるって聞いて、妖怪研究家としては大変興味深いよね!
この妖怪御殿って結構、立地いいみたい!ありがとう帝さん!
……温泉旅行かぁ……。

******************

ここは神々の住まう天の国。
皇子立佳の従者、球里は借りた本を返却しようと、図書館へと向かっていた。
と、前方から俯き気味に猛ダッシュしてきた誰かとぶつかってしまう。
「あっ!!」
「おっと失礼!!」
球里は軽く謝りつつ、よろめいて踏みとどまったけれど、相手は小さく声を上げて座り込むように地面に膝をつく。
ぶつかった時のはずみで落としたらしい袋が球里の傍に落ちていて、
見れば行こうとしていた図書館の名前が書いてあった。
“なんだ、この方も図書館仲間か”と軽く親近感を抱きつつ、球里がその袋を拾おうとした瞬間――
「!!?」
ものすごい勢いで植物の蔦が地面から吹き上がる。
「なっ……!!?ぐっ!!?」
とっさに避ける事に成功したと思ったら、背中に叩かれたような痛みが走って、前へ弾き飛ばされてしまう。
「はぁっ、何、が!??」
痛む体を少し起こして振り返った球里は見た。
こちらに両手をかざして、球里と目が合うとハッとして、
慌てて落ちていた図書館の袋をひったくって逃げていく、桜の髪飾りの女性の姿を。
「ま、待ちなさい!!」
叫んでも、その姿は小さくなっていくばかりで……球里はため息をつく。
「何だったんだ……当たり屋か?いたた……」
訳が分からないまま背中をさすりつつ立ち上がり、
元いた位置に落ちている図書館の袋を拾って、再び図書館へと向かった。


そして、図書館の返却カウンターにて。
球里はいつも通りの返却手続きをしていた。
「すみません。本を返しに来ました」
「はーい!ありがとうございます!確かに……」
慣れた感じでサラッとやり取りする二人。
しかし……
「「!!?」」
図書館司書が袋から取り出した本を見た二人が同時に固まる。
『よく分かる!恋人同士の愛し合い方!〜はじめてさんにもやさしい性交の教科書〜』
顔見知りの図書館司書が興奮気味に言った。
「えっ、ちょっと!お兄さんいつの間に彼女出来たんですか!?教えてくださいよ!」
「ちちち違います!!貴方も覚えてるでしょう!?私が借りたのは狐の絵本で……!!」
慌てて真っ赤になる球里は、パッと閃いた。
「彼女だ……さっきぶつかった!!
ついさっき!この図書館の袋を持った女性とぶつかったんです!きっとその時、取り違えられて!」
「えー……言い訳苦しくないですか〜〜??」
「だから違いますってば!!貸出履歴を調べてください!!それともからかってるんですか!!?」
必死になる球里に、図書館司書は笑う。
「あはは!怒らないで下さいよ!確かに、お兄さんはいつも狐の物語本しか借りて行かないし……
この本の事は借りた方に連絡して、お兄さんの本も持ってきてもらうように頼みます!」
「そ、そうですか……よろしくお願いします……」
何だかどっと疲れてしまった球里は、狐耳をぐったりさせて図書館を後にした。
(帰りに……桃里の所であんみつでも食べるか……)
そんな事を考えながら。


一方、妖怪御殿では……
桜太郎が図書館から借りてきて本を取り出して驚愕していた。
(そんな……何で……!!?)
借りた覚えのない、狐の可愛い絵本の表紙を見て、桜太郎は先ほどの出来事を思い出す。
自分の不注意で狐耳の青年とぶつかってしまい、借りた本を拾われそうになってパニックのあまり
何の罪もない彼に暴力を振るって……とにかく本を持って謝りもせず逃げてきてしまった。
そうまでして借りてきた本だったはずだが……
(わ、私……あぁ、何やってるんだろう……!!)
借りたはずの本は果たして彼の方へ渡ってしまったのか、
図書館にはどう説明すればいいのか、そもそも、あの青年は大丈夫だろうか、
暴力沙汰で大事になったりしないだろうか、こんな事が家族バレたら、迷惑がかかったら……
色々な事が頭を駆け巡り、恥ずかしくて情けないあまり、桜太郎は涙が止まらなくなってしまう。
「う、ぇっ……うっ、ぐすっ、ひっく……!!」
一人で、声も出さず大号泣し続ける桜太郎。
そんなところへ、恋心姫がフラッとやってくる。
「桜太郎――!桜太郎!!?ど、どうしたんですか!?どこか痛いんですか!?」
泣いている自分に驚いて寄り添い、心配そうに声をかけてくる恋心姫。
一番幼く、小さな家族を心配させたくないけれど、涙は簡単に止まらない。
必死で首を横に振る事しかできなくて、恋心姫はますます不安そうな顔で心配している。
「じゃあ、何か悲しい事があったんですか?煤鬼がまたいじわる言いました??」
「うっ、うぅっ、うううう……!!」
「誰かに、怒られたんですか?怖い事があったとか……
桜太郎、泣かないで?妾がいるから大丈夫ですよ??」
「う、ぇっ……ぐすっ……ひっく……!!」
本当の理由を恋心姫に言うわけにもいかず、必死に首を振って否定し続け。
頭を撫でられ、優しい言葉をかけられると余計に涙が止まらなくなる。
そうしていると……恋心姫は少し考えるように言葉を止めて、こう言った。
「……もしかして、何か悪い事をしたんですか?怒られるのが怖いんですか?」
「!!」
反射的に顔を上げてしまった桜太郎を見て、恋心姫がホッとしたように笑う。
「ふふ、当たりみたいですね。珍しいじゃないですか桜太郎。
大丈夫。そういう時は、思い切ってごめんなさいして怒られた方が案外怖くないんです!
怒られるかもって、ドキドキして泣いている時の方がよっぽど怖いんですよ?
一番怒ったら怖い煤鬼に怒られてる妾が言うんだから間違いありません!」
恋心姫は明るくそう言うと、桜太郎を励ますように手を握る。
「妾も一緒にごめんなさいしてあげますから、勇気を出して!ね?
さぁ、誰にごめんなさいしなきゃダメなんですか?」
「それ、が……わ、分からなくて……!!」
「ん〜〜……なら、麿を呼んできてあげますよ。一番安心できるでしょう?」
桜太郎は涙を拭いながら頷いた。



そして、茶屋『山の隠れ家』に立ち寄った球里が
あんみつを食べながら桃里と世間話をしていると……。
「すみませーん!何か元気の出る甘いもの下さ――い!」
「うぇっ、ぐすっ、ひっく……」
優しそうな青年が、大号泣している女性を連れてやってきた。
その二人を……女性の方を見て球里はハッとする。
(彼女は……!!)
そんな球里の傍で、桃里はとても心配そうに二人に寄っていく。
「やださくちゃん!どうしたの!!?」
「桜太郎君、今世紀最大に悲しい事があって、涙が止まらないみたいなんです!
だから、甘いもの食べて落ち着いてもらおうかなって!ね、桜太郎君?大丈夫だから……」
「そ、そっか……!待ってて!超おいしいの持ってきてあげる!!」
桃里がバタバタと店の中に走って行く中、球里が女性を見つめていると、
必死に涙を拭ってはまたボロボロと流す女性がぼんやりと球里の方を見て……
「あっ……!!」
驚愕の涙目で固まる。
球里も混乱して目が離せなくなってしまい、女性は球里を凝視したまま
顔を真っ赤にして口をパクパクさせている。
「う……ぁ……!!」
「あ、あの……!」
あまりに切羽詰っている女性を見て、球里が何か声をかけようとしたところ……
「ごっ……ごめんなさい!ごめんなさい!!」
女性はそう言いながら、瞑った目からボロボロと涙を流して、深々と球里に頭を下げる。
その必死の謝り具合に、球里は恐縮してしどろもどろになってしまう。
「い、いえ!私の方こそ……!」
そうすると隣にいた青年が、優しく女性に「あのお兄さん?」と囁きかけて肩を抱き寄せ、球里に言った。
「すみません!僕のそのぉ……恋人、が、ご迷惑かけちゃったみたいで!!
元はと言えば、僕がおつかいを頼んだことが原因なんです!
いやぁ、自分で借りに行けばよかったなぁ!誰にも秘密で借りてきてねって、頼んだもんだから……
律儀にこっそりしてくれようとしたみたいで!本当に、ごめんなさい!」
顔を赤くして照れながらそう言う青年。ものすごく驚いた顔で青年を見つめる女性。
球里も、もらい赤面しつつ首を横に振りまくってさらに恐縮していた。
「いいえ本当に!私は大丈夫です!!こちらこそ、か弱いご婦人にぶつかってしまい……」
「ち、違い……ます……」
しかしここで、顔を真っ赤にした女性のか細い声が割って入る。
そして、その声は一気に叫んだ。
「麿さんじゃないんです!!私が自分で!勝手に借りようとしたんです!!
もうすぐ温泉旅行だし!少しは私もそういう知識があった方がいいんじゃないかって!
いざと言う時、麿さんにご迷惑をおけかするかもしれないって思って!!
だから!麿さんじゃないんです!!あの本を借りようとしたのは、私なんです!!」
「さ、桜太郎君……!!」
ものすごく恥ずかしそうにものすごく焦る青年。
明らかにパニック状態で言わなくていい事を口走っている女性。
球里は求められていた。何故か桜香る、まさにこの場で、あの女性を傷つけない、神対応を。
まずは青年が焦りながらパスを回してくれる。
「は、はは!!すごく、真面目なんです!僕のこっ、恋人!
あはは、幸せだなぁ!こんな最高の恋人がいて!お兄さんも、そう思いますよねッ?!」
「ハイもう!!勉強熱心で素晴らしいと思います!!感動しました!
お、驕ります!今日の甘味代は私が驕らせていただきます!!」
完全に勢いだけのやり取りの中、キラキラした表情の桃里がようかんを持って迷っていた。
(ようかん……ラブラブパフェに変えてきた方がいいかな!!?)


その後は、石のように固まってしまった女性に、青年が甘味を食べさせようと奮闘してるのを
桃里とオロオロ見つめつつ、味のしないあんみつを頬張った球里。
会計時には「ここは全額私が」「いえいえ僕らの分は僕らが」と、青年と数分言い合って、
結局はそれぞれが食べた甘味代の合算を割り勘する事で落ち着いて……
女性が持っていた本は無事球里が取り戻して、青年達と別れた。
球里はホッと胸を撫で下ろすけれど、桃里は楽しそうに……というか、完全に妄想モードで蕩けた笑いを浮かべる。

「はぁあああ さくちゃん達温泉旅行なんだぁ!頑張ってほしいなぁ!ロマンスがあるといいなぁ!」
「こら、下世話な妄想はやめなさい。失礼だぞ」
「何よ!球里兄さんも応援してあげてよ!」
「それはその……それより!お前にも温泉旅行の話が……」
と、球里は境佳から預かってきた桃里への温泉旅行の誘いを伝えて……


一方。
麿と桜太郎は妖怪御殿=家に帰ってきて、さっそく二人の自室で向き合って座っていた。
正座した桜太郎は顔を真っ赤にして俯き、プルプル震えている。
「か、覚悟はできています……!今日は本当に……私、暴力破廉恥野郎で……!!
どうか、厳しく……お仕置きして下さい……!!」
「……そのつもりだけど、僕がお仕置きするのは暴力の事だけだからね?」
「え……?」
顔を上げて驚く桜太郎に、麿が恥ずかしそうに、優しく笑って言う。
「予習しようとしてくれて嬉しかった。
僕も、温泉旅行で桜太郎君と少しでもステップアップしたいと思ってるんだ。
一緒に頑張ろう?」
「あ……」
「ええと!最後までお仕置き受けていい子になったらご褒美あげる!」
「ご褒……美っ!!?」
麿は桜太郎が言い終わらないうちに、照れ隠しのようにその体を自分の膝に引き倒して、
ズボンや下着を取り払ってお尻を叩き始める。
バシッ!!
「っう!!」
「……」
強めに叩いたので、桜太郎が苦しげな声を上げて、少し可哀想に思った麿だったけれど、
軽く深呼吸して、気を取り直してまた手を振り下ろす。
ビシッ!バシッ!バシッ!
「……悪気も無いんだろうし、桜太郎君だって分かってるんだろうけど……、
見ず知らずの、しかも善良な一般の方にいきなり暴力はダメだよ?」
「は、はい!!ごめんなさい!!」
桜太郎の方はお尻を叩かれるたびに小さく震えながら、すぐに素直に謝る。
なので麿も穏やかに言い聞かせるように叱りながらお仕置きを続けていた。
「桜太郎君って恥ずかしくて慌てると、とっさに“力”でどうにかしようとしちゃうのかなぁ?
そういう癖になってるなら、治さなきゃね」
バシッ!ビシッ!バシィッ!!
「んっ、あっ……はい、ぃ!!」
「自分で言ってたじゃない。植物で殴るのは“意図しなくても威力が”って。
あの狐のお兄さんは大丈夫そうだったけど、色々運が悪かったら、
もしかしたら大怪我になってたかもしれないから……ね、反省して」
「うぁあっ!んっ、はっ……反省します……!!」
「僕、桜太郎君が外で暴力沙汰起こすなんてもうヤダよ?」
「はぁっ、あ!!麿さん……!!ご、ごめんなさい……もう、しまっ……!!」
麿の口調は穏やかながらも、最初からずっと強めに叩いているので
桜太郎は辛そうに声を上げて息を切らせながら、下半身を微妙に動かしている。
お尻も赤くなってきているけれど、麿は同じ調子で叩き続ける。
ビシッ!ビシッ!バシッ!!
「それに、桜太郎君だって男なんだから。性的なアレコレが誰かにバレそうになっても
そんなに恥ずかしがったりビックリして焦らなくても大丈夫だからね?」
「ごっ、ごめんなさい……!!」
「あはは、罪悪感も持たないで大丈夫。涼しい顔してればみんな気にしないよ。
だから、恥ずかしくなっても攻撃はしちゃダメ」
「う、あぁっ!分かりました!!分かりました、から……!!」
「から?」
「も、もう……許してください……!!」
うっすらと目に涙を溜めて声を震わせる桜太郎。
しかし……
「何で?痛いから?」
バシィッ!!
「ひゃっ!!?えっ、その……反省、っした、ので……!!」
「あれ?何だかビックリしてる?
“許して”って言えば僕が二つ返事で許してあげると思った?」
「違っ……ま、麿さん、ごめん、なさ……!!」
「ダメだよ甘えんぼ。今日は泣くまでお仕置き。厳しくするって言ったじゃない。
君だって覚悟できてるって言ったし」
バシッ!ビシィッ!バシィッ!!
赤くなっているお尻を余計に強く叩かれて、桜太郎は一段と大きく悲鳴を上げた。
「うぁああっ!やっ、ごめんなさい!ごめんなさぁい!!」
「桜太郎君は自分で悪いと思ってたらお仕置きちゃんと我慢するタイプだもんね。
今日もそうしてて」
「あっ!!いやぁあっ!もうやめて!もうやめてください!!ごめんなさぁぁい!!」
バシッ!バシッ!バシィッ!!
喚いても、必死に足をバタつかせても逃れられないどころか、
余計強くお尻を叩かれている気がして、桜太郎はすぐに痛みに耐えられなくなって泣き出した。
「うわぁあああん!ごめんなさぁぁぁい!!もうしません!もうしませんからぁぁっ!!」
「暴力はいけない事だよね桜太郎君?」
「あぁあああん!そうです!ごめんなさい!わぁぁあああん!!反省しましたぁぁ!!麿さんごめんなさいぃぃっ!!」
「桜太郎君は本当に反省してるし、もうしないって思ってくれてると思うけど……
でも簡単に許したら、煤鬼君が納得しないと思うなぁ。同じ理由で彼にたくさんお仕置きしたでしょう?
もうしばらく頑張って反省してて」
「ごめんなさい!ごめんなさぁぁい!!わぁああああん!!ごめんなさぁぁい!!」
ビシンッ!バシッ!バシィッ!ビシィッ!!
「あぁああああ!!いやぁぁっ!もう、もう本当にしませんからぁぁっ!うわぁああん!!」
こうして散々泣かされて、お尻はもちろん真っ赤にされて……
「うーん。ちょっとしつこかったかな。でもこれで、お終い!」
バシッ!ビシィッ!
「あぁああっ!!ごめんなさぁぁい!!」
しつこめにお仕置きされて、桜太郎はやっと許された。
しばらくは泣いていたけれど、麿に抱きしめられて背中を撫でられていると、
やっと安心して泣き止むことができた。
そして冷静になった桜太郎が、盛大に泣き喚いた事が恥ずかしくなって麿の顔を見られないでいると、
麿の方がいきなり張り切った声を出す。
「よ、よし!!いい子になった桜太郎君に、ご褒美をあげます!目を閉じて?」
「……!!」
桜太郎は何か察したように目を見開いて、そして緊張気味にぎゅっと目を瞑る。
一方の麿は、桜太郎の肩に手を置いたまま、動けずに心臓をバクバクさせていた。
(ま、待って……本当に今やっちゃって大丈夫なの!?ムード、ムードとかどうなの!!?
お仕置きにくっつけちゃったのって良くなかったかな!?やっぱり旅行先でロマンチックに……!!
で、でも言っちゃった手前……!あぁ何でお仕置きの前に勢いであんな事言ったんだろう!?)
今更の後悔に麿が頭をフル回転させていると、うっすらと瞳を開けた桜太郎が、
少し不安げに消え入りそうな声で言う。
「……いい子じゃ……ないから……ごほうびは、無しですか……?」
その瞬間、麿の何もかもが突き動かされて、桜太郎を強く抱きしめる。
「んっ……!!」
そして、あっという間に唇を奪っていた。
唇同士が強く触れ合って、しかしそれだけですぐに離れた二人。
しばらくお互い真っ赤な顔で見つめ合って……その顔を隠す様に麿が再び桜太郎を抱きしめ……

桜の香りに包まれて、二回目のキスは頬に落とす、麿であった。



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【作品番号】youkaisin17

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