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その解決法の効果






あのね、悩みってほどでもないんだけど……変な話で申し訳なくて……
優君がやたらHを求めてくるの、どうしたらいいかなって!!
ち、違うんだよ!聞いてよ!昼夜問わず何回も言ってくるんだよ!?
ううっ、しかも、たまに私が断っても無理やりその場で……やっぱり、若いからなのかな?
Hも、何か……はっ、激しくて……私、イヤじゃないけど、体がついていかない時が……
え?本人に直接言った方がいい?やっぱり、そうだよね……2人でよく話し合わないとね!
ありがとう!勇気が出たよ!今度、優君と話してみる!

誰にも相談できなかった事、彼女達に聞いてもらえてほっとした。
でも彼女達……前にも夢で会ったけど誰なんだろう?
とにかく、今日は家に優君来てくれてるし、優君に一度きちんと言っちゃうぞ!
ファイトだ私!ガッツだ私!まさに今が大チャンスなんだもん!!

「……あのね……優君!!あんまりHばっかりするの、どうなのかな?!」
「は?」
「いや、『は?』って……だから!あの……優君、Hばっかり要求してくるでしょ!?
しかも毎回激しいでしょ!?私、もっと優しくして欲しいの!!
優君とHするのイヤじゃないよ!?で、でも、少し回数控えてさ……ゆっくり、優しくしてよ!」
すごい!!私、言えた!言えたよ!
あ、でも優君何か黙っちゃった……大丈夫だよね?怒ってないよね?
この顔はまだ怒ってない顔だと思うんだけど……
えっと……っていうか……近い近い優君が近ッ……ぃいっ痛い!!押し倒されたぁぁぁ!!
床がドンっていったよドンって!!
「ゆ、優君!?待って待って待っ……んむぅぅぅ〜〜〜!!」
口の中でぐちゅぐちゅって音がして、直接頭に響いてくる。
優君の手は私の胸を痛いくらい強く揉みつぶして、これじゃあいつもと同じだよ!!
この子私の話全然聞いてないッ!!もう!
しかもキスが終わればさっそく服が肌蹴れらてるし、ブラがずらされちゃうし〜〜!!
手際が良過ぎる!おっぱい丸出しで間抜けな感じもするけど、優君に抗議してやった。
「……優くんっ……や、優しくって……今、言って……!!」
「意味が分かりません。貴女は、こうやって乱暴に犯されるのが好きなくせに」
「違っ……ひゃぁぁっ!!」
直で強く乳首を擦られると、ぐーんって快感が押し寄せてくる。
ち、違うよ誤解しないで!こんなの好きじゃない!これで慣れてるから気持ちよくなっちゃうだけなの!
「ふっ……ぁあん!乱暴に、しない……でっ……痛っ!ぁあ!」
痛いよ!乳首引っ張られたら痛い!ダメ……変な声出したら優君に誤解されちゃうよ!
こんなの嫌だって言いたいのに!で、でも声止まんない!!
「ひぃんっ!やだぁ!乱暴なの嫌だ、よぁっ、はっ、ぅぅ痛いぃ……!」
「声がやらしく震えてますよ。下手な嘘はやめて、いつもみたいに気持ちいいって言ってください」
「やぁぁ……乱暴に、しないでぇ!優しくって、言って……んっぐ……!」
「まだ言いますか。そんなに言うなら足を開いて。
いつもみたいに濡らして悦んでたら、どうなるか分かってるでしょうね?」
「は、ぁぁ……!」
優君にそう言われて、恐る恐る足を開く。
……正直、いつもと同じで濡れちゃった予感しかしない……だっていつもと同じ事されたんだから!
“どうなるか分かってるでしょうね?”って言葉を考えたらドキドキするよ……
ドキドキってアレだよ!?怖くてドキドキって意味だからね!?
(お願い、優君にバレませんように!)
お祈りしながら目を瞑ってたら、優君の手が下着の中に滑り込んできて、直接私の割れ目に触れるのが分かる。
その瞬間、ぬちゃって感覚が……あああああ!!もういやぁぁぁぁぁっ!!
「ねぇ、乱暴なのは嫌なんですよね?どう説明するんですか?これ」
優君が濡れたところを浅く掻き回しながら聞いてくる。
その後は、そのぬるついた指で秘芯を撫でたりぎゅっと押さえつけたりの繰り返し。
そんなことしたら、私まともに喋れなくなっちゃうのに!!
「ち、あっ……ちがぁ……あぁ……!!」
「さっさと訂正してください。『本当は乱暴にセックスされるのが大好きです』って」
優君は親指で私のクリトリスを、中指で膣内を、器用にいじってくる。
酷く気持ちいい!気持ちいいけど、違うの!私は、本当に優しいえっちが……!
あぁん!そんなにぐりぐりしないでぇ喋りにくい!!でも頑張って言うよぉぉぉ!!
「はぁん、やぁぁっ……乱暴なの、やぁぁっ!んんっ……ぁぁんっ!」
「嘘つきはもっと酷いお仕置きをしますよ?」
そんな風に言われながら親指にすごい力を込められた挙句、
二本目の指をナカに入れられたから、一瞬にして気持ちよさが来て私もう、……声……!!
「ひぃぃっ!!やぁぁぁん!!」
「すごい声。しかも、中でビクって……“お仕置き”って聞いて興奮したんですか?変態時子さん」
「うううう〜〜〜〜っ!!」
「――!!?」
優君が顔をしかめる。私、優君の背中に思いっきり爪を立ててやったの!
だって酷いでしょ!?優君酷いもん!これくらいはやっても許されて……
「分かりました……」
あわわわわわ優君の声が低い!!お、怒った!?怒っちゃった!?
って、思ったら優君が急に下着から手を抜いた。
私に覆いかぶさったまま彼、こう言ったんだ。
「いいですよ?貴女のお望み通り、“ゆっくり優しいH”とやらに切り替えましょう」
「え……?」
投げやりな感じの優君が私の耳元にそっと顔を近付ける。
くすぐったくて目を閉じたら、暗闇の中に静かな声が響いた。
「ド淫乱な時子さんがそれで我慢できたら、の話ですが……」
「!!」
ゾッとして目を開けたら優君、自信たっぷりに笑ってて……
でもその顔、よく見れないうちにキスされた。唇が触れるだけの軽いキス。
「ん……」
「分かってます。優しくしますから」
二度目のキスは舌を少し絡ませただけでお終い。
胸も乱暴に揉んだりしない。ゆるく触ってくれる。お股も……下着の上からそっと線をなぞるくらい。
こ、これだ!これが私の理想だったんだよ!!
(優君……優しくしてくれてる!ありがとう優君!)
私、嬉しくて嬉しくて!ゆるゆるした、優しい気持ちよさも、心地よくて!
「優君……あぁ、嬉しい……気持ち、いい……!」
「そうですか」
「うん……あ……はぁっ……あん」
私が『気持ちいい』って言ったら、少し力を強めてくれた。
ああ……いい感じ!このだんだん気持ちよくなっていく感じ!優君大好き!
「んんっ、優くっ……いいっ……!優しいの好きぃ……!」
「へぇ」
「しあ……わせぇ……!!」
ああ……何て心地いいんだろう……このままだんだん気持ちよくなって、平和にイけるかな?
でも、優君と一緒に気持ち良くなりたいな……。こんな幸せがずっと続けばいいのに……。
ずっと…………。
ずっと…………。
ずっと…………続き過ぎ?

(……うぅ、何だか物足りなくなってきた……)
優君がずっと優しく触ってくれてありがたいんだけど、気持ちいいんだけど……。
でも、何だか……その優しさがじれったくなってきた。
「優君……もっと強く、触っても、いいよ?」
ワガママかなぁと思いつつ、優君にそう言ってみた。遠慮してたら悪いし。
でも優君からはこう返ってくる。
「“触ってもいいよ”って、上から目線で僕に許可出しですか?貴女何様のつもりですか?」
「うっ……そんなつもりじゃ……」
「それなら黙っててください」
優君はそう言って、ゆるゆるとした刺激をずっと続ける。
ちょっとは気持ちいい。でもだからこそ、足りない……革命的に、何かが足りない!
(ううっ……これじゃイけないよ……もっと気持ち良くなりたい……!!)
わ、私ってば何てはしたないお願いを……!でも、その欲求はだんだん大きくなっていく。
なのに優君の刺激は小さいままで……私は我慢できなくなってつい、優君の指の動きに合わせて
「何してるんですか?」
「へ……ぁ……?」
ぼーっとしてたら、優君の声で我に返った。でも動かしてた腰は止まらない。
優君と一緒に動いてたら、今よりちょっとは気持ちよくなれるんだもん!止まれない!
それを優君に気づかれるなんて、恥ずかしくて泣きそう……。
「ごめん……私……」
「動かないでください」
「で、でも……」
「止まって」
優君が怖い声でそう言うから、仕方なく動くのやめる。
でも、しばらくすると我慢できなくてまた動かしちゃう。そしたら、また優君に叱られる。
「時子さん、いい加減にしてください」
「ごめんなさい……優君、お願い……」
「謝らなくていいから、じっとしてください」
「お願い……もう、我慢できなくて……」
優君の――挿れて欲しい!気持ち良くなりたい!イきたい!
そんな願望ばっかり頭を占めていく。頭の中がぼやけて、半分訳が分からない。
優君にもこんな願望言えないから、小さな声で『お願い』って繰り返した。
なのに優君……
「お願いお願いって……どんなお願いか言ってくれないと分かりません」
「そ、れは……」
言うの?『優君の挿れて、気持ちよくしてイかせて』って言うの?
想像しただけで、恥ずかし過ぎて無理だよそんなの!!
私は首を振りながら優君に訴える。
「わ、分かって……お願い……いつもやってる、事……して!!」
「漠然とし過ぎです。全く分かりません」
「えっちな事……して!」
「今してるじゃないですか」
「優君の……いれて!!」
「僕の何をどこに入れろと?」
「〜〜〜〜っ!!」
優君ワザと言う!ワザとこんなイジワル言うんだ!
で、でも私も……気持ち良くて、もっと気持ち良くなりたくて、頭が変だったから……だからぁ……
「ゆ、優君のお、おちんちん、私のおまっ……おまんこに入れてぇっ!!」
「無理です」
「何でぇェェッ!?」
私言ったのに!恥ずかしいの頑張って言ったのに0,1秒で拒否されたよ!
半泣きになりながら叫んだら、優君は涼しげな顔で言うんだ。
「挿れたら僕、時子さんに優しくできませんから。グチャグチャにしますよ?」
「あ……ぁ……」
「……何て顔ですか時子さん……もしかして、グチャグチャにして欲しいんですか?」
顔?私、どんな顔してるの?もう分かんないよ!今きゅってしたんだ!
何でもいいよ!恥ずかしいよ!気持ち良くなりたいよ!イかせてよぉ!!
気が付いたら考える前に口が動いていた。
「されたい……グチャグチャにされたい……!!」
「優しいのがいいって、どの口が言ったんでしょうね。このド淫乱時子さん」
「ごめんなさい……うっ」
恥ずかしくて情けなくて涙が出てきた。私ってば最悪だ……。
優君の顔がまともに見れなくて、両手で顔を覆う。
「お願……イか……せ、て……」
「それが人にものを頼む態度ですか?」
「ぐすっ、イかせて……ください……」
「時子さん」
顔を覆っていた手を無理やり剥がされて左右で押さえつけられる。
直後目に入った優君の顔は、笑ってて……
「貴女、最高ですね」
って。
そんな事言われると思って無かったからビックリして。
ビックリしてる間にスカートをせり上げられて、下着も足から抜かれて。
優君もズボンと下着を脱いで、そしたら優君のおちんちんはすでにおっきくなってた。
「ゆ、優君……!!」
「何驚いてるんですか?時子さんがイヤらしいからこうなるんでしょう?」
そう言ったかと思うと、私の足を思いっきり開いて自分の強張りを強引にねじ込んでくる。
「ひっ……ぁ、あ!」
体の中を押し広げられる感覚。そのまま覆いかぶさってきてキスされたもんだから
すごい奥まで入ってきて……
(うぁ……深いっ……!!)
繋がったまま、息もできないくらい口の中を舌で掻きまわされてゾクゾクした。
ああもう、何で私ってばこう……!!この気持ち、優君に伝わっちゃったらどうしよう!
……ううん、もう伝わってるんじゃないかと思う。
「挿れただけで顔、惚け過ぎですよ。どれだけ淫乱なんですか?」
「ご、ご、ごめんな……さ……いっ!!」
「全く仕方のない人ですね……!」
「ひぅぅっ!!」
優君が乱暴に腰を揺さぶり始める。ズプズプっていうか、そういう音がして
何度も奥を突き上げられるたび気持ち良かった。やっと待ち望んだ快感が来たって感じ。
「あぁああっ!!優くぅん!あはぁぁぁっ!!」
「そんな声出して……よっぽど嬉しいんですね!
分かってるんですか?貴女、さっき“乱暴なのは嫌だ”って言ってたんですよ?」
「ご、ごめんなさ……ごめんなさいっ……あはぁぁん!!」
「謝ってばかりじゃ興醒めです!もっと気の利いた事言ってください!」
優君は息を切らせながら、何だか色っぽい笑みを浮かべて頬を赤くしてる。
彼の興奮したような顔見てたら、私余計にドキドキして……
「気持ちいい!あぁ、気持ちいいよ!優君に乱暴にされるの好きぃ!
もっといっぱい動いて!気持ちよくしてぇ!」
「貴女って本っっ当、救えない淫乱ですね!そんな淫乱な時子さんは後でお仕置きですよ!?」
「いい!!いいのっ!!後でお仕置きされてもいいからぁぁぁっ!!」
自分でも信じられないぐらいめちゃくちゃ言ってた……。
ああ、優君すごく楽しそうだなぁ……なんて、現実逃避しちゃいたいくらい恥ずかしかった。
それでも優君が余計張り切って動くから、いっぱい擦れて快感がこみ上げて来て
恥ずかしいのとごっちゃになって……あれ?私何言ってるんだろう?
「やぁあああっ!もうダメぇぇぇっ!優君私イっちゃうよぉぉ!」
「まだ駄目ですよ!貴女僕より年上なんだから我慢して!」
「あぅぅっ!?」
“イきそう”って言ったら、断られた上に思いっきり目のあたり押さえつけられた!
いっ、痛い!床に頭がめり込むっ!!
ま、真っ暗だよ何も見えないよ!見えないと余計感覚が研ぎ澄まされて!
っていうか、こういうのに年上も年下も関係ないよ!都合の良い時だけ年下を強調するんだからぁっ!!
ああ、体がガクガクする!もう限界だよ!
「ひゃ、ひゃめぇぇぇ!優くっ、私っ……イくってぇぇごぇんなぁぁあい!」
呂律回らない。もうダメだ。
「もっ……やぁぁぁあああっ!!」
――抜群の解放感。うん……絶頂を迎えてしまいました。
で、次の瞬間には引っ張られる感じと共に体の上に温かいモノがかかってきた。
「わ、ぁ……優くっ……!!」
「っ……よく考えたらゴムつけるの忘れてたので、はぁ、抜いたんですけど……」
優君はそう言いながら息を整えて、で、精液まみれの私に覆いかぶさってきた。
「ちょっと時子さん……我慢してくださいって言ったのに、勝手にイかないでくださいよ。
危うく貴女のイき顔を見逃す所だったじゃないですか。僕に反射神経があったから良かったけれど」
「ぁああん!痛たたたっ……ごめんなさい!ごめんなさい!ひぃぃ!」
優君が片手でギリギリ乳首を摘まみながら、絶頂を迎えたばっかりの膣に無遠慮に指を入れてくる。
私はまた少し気持ちよくなってきて慌てた。
そ、そう言えばさっき“後でお仕置き”って……今度はお仕置きのH??
なんて考えてたら優君の手が止まった。
「優君……?」
「そんなもの欲しそうな目で見ないでください。次はこっちにお尻を向けて」
「み、見てないやいッ!……ま、またするの……?」
「ええ。お仕置きを。服は邪魔なんで、全部脱いでくださいね」
(ああ、やっぱりお仕置きのHされちゃうのかぁ……で、でも後ろからなんて……!)
優君の言う通り服を全部脱いで彼にお尻を向ける。まださっきの快感の余韻が残っててドキドキしてきた。
ちゃんとしてなきゃ、また優君に楽しそうに叱られちゃうよ!
で、でも……お仕置きのHってどんなだろう?優君の場合、普通とそんなに変わらないのかな……?
色々考えてたら、無意識に息が上がって来ちゃった。
「もっとお尻を突き出してください」
優君の声。ダメダメ、興奮なんてしちゃダメ!
言われるままにお尻を突き出してみるけど、恥ずかしい恥ずかしいこの格好恥ずかしいッ!!
裸でこの格好キツイよ!恥ずかし過ぎて優君に一言物申しちゃった私。
「ゆ、優君……!!こんな格好で、お仕置きのHなんて……ねぇ、ポーズ変えよう?!」
「は?」
「いや、『は?』って……だから……」
私がそう言いかけたら、いきなりだった。
パァンッ!
「ふぇぇっ!!?」
あ、あれ?痛……
パン!パン!パン!パン!
「あ、ひゃっ……い痛っ!?」
現状把握に時間がかかったけどこれ、たたた叩かれてる!?
でも何か……変な……じゃなくって!!
だ、だとしたら私……さっき優君にとんでもない事を……!!
「あの、時子さん“お仕置きのH”って」
「ひぃぃぃぃっ!!」
「何ですか?」
パン!パァン!ビシィッ!バシィィッ!
「ひゃぁぁああっ!ごごごごめんなさぁぁい!」
うわぁぁぁん!やっぱり突っ込まれたぁぁぁぁ!!
怖い!これは怖い!明らかに優君の平手打ちがグレードアップしてきてるぅぅぅ!!
しかも、私の勘違いも恥ずかし過ぎて……
「時子さん?」
そもそもどうして“お仕置きのH”だなんて思ったの私!?
いつも“お仕置き”って言ったら、優君にお尻叩かれてるのに!
しかもその勘違いを口に出すなんておバカさん過ぎるよ!おバカさん!おバカさん時子!!
「時子さん!」
バシィッ!
「やぁぁっ!」
色々パニックになってたけど、優君の声と平手打ちで我に返った。
我に返ったら返ったで恐ろしいんだけど今……
「お仕置きされてるのに僕を無視して上の空ですか?叩き方が甘いでしょうか?」
「ち、違いますッ!!ごめんなさい!」
「許しません」
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
「いっ、いやぁぁ!ごめんなさい!ごめんなさい!あぁっ!」
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
「痛い!痛いよ優君!やだぁぁっ!あぁあん!」
優君は強い調子で連打でお尻を叩くから、痛くて堪らない。
その上、今はっきり気付いてしまった。
(な、何コレ……衝撃が……!!)
お尻を叩かれるたびに、股間がゾワゾワする。
叩かれた衝撃で揺さぶられて、その振動が伝わって……変な、感じに……!
でも、痛いのもすごく痛い。だから余計に変な感じ。
(が、我慢しなきゃ……!今は変なだけだもん……そう、気持ちいいわけじゃない。我慢できるはず!)
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
「あ、ぅぅっ、ひゃっ、はぁん!!痛い!優君痛い!」
「早く答えて欲しいんですけど、“お仕置きのH”って何ですか?」
「い、いやっ!それ、何でも無っ……あぁん!」
「何でも無い事ないでしょう?僕に何をされると思ったんですか?」
「う、うぅっ!ううぅぅ〜〜〜〜っ!!」
今、一生懸命変な感じを我慢してるのに!優君が変な話の振り方するから
私……いや、違うよ!違う!興奮なんかしてない!はず!お尻すごく痛いもん!
「痛ぁぁぁい!痛いよ優君!優くぅん!やぁぁぁっ!」
「変な声を出して……まさかこの期に及んで、興奮してるんじゃないでしょうね?」
「ち、違っ……!」
「“グチャグチャにされたい”だの“イかせてください”だの、卑猥な事ばっかり言って
僕におねだりした挙句、お仕置きにまで感じてるって……年下相手に恥ずかしくないんですか?」
「違うぅ!違うもん!違うもぉぉん!あぁあん!」
「ド変態ド淫乱時子さん」
「いやぁあああ!言わないでぇぇ!ぅぁああん!」
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
お尻はすごく痛い。火傷したみたいに。
でも、叩かれれば叩かれるほど、変な感じはだんだん快感に変わってくる。
優君にイジワル言われるたびに痛いのにドキドキしてくる。そんな自分に涙が出てきた。
(わ、私……これじゃ本当にド変態のド淫乱だよ……!嫌だよぅ……!)
涙はポロポロポロポロ出て来て止まらない。
「うぇっぐすっ……うぇぇぇっ!!優君もう許してよぉぉぉ!」
「だって時子さん、さっきから僕の質問に答えてくれないんですから。
ずっと“お仕置きのH”ってなんですか?って聞いてるんですけど」
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
叩かれながら、恥ずかしい勘違いをずっと蒸し返されて、恥ずかしくて。
言いたくないもん……もう一度、優君にHしてもらえると思った、なんて……言いたくないよ!
だから、泣きながら言ったんだ。
「うっ、うっ!!ごめんなさい!言いたくないぃ!優君!許して!はぁ、はぁ……ぁうぅっ!」
「……そうですか。それで僕が許すわけがないでしょう。バカじゃないですか時子さん?」
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
「うわぁああん!やだ痛いぃぃっ!!」
お尻は痛いし、変に気持ちいいし、声を上げ続けるのも辛くなってきた。
い、言わなきゃ優君許してくれない……でも、言うの嫌だ……!!
この葛藤はなかなか決めかねちゃうよ!未だかつてない難問だよ!
(言えば優君、きっとお尻叩くのやめてくれる!許してもらうためだもん……仕方ないよ!
わ、私達恋人同士だし、少しぐらい恥ずかしい事言っても……恥ずかしくないよ!!私、言うよ!)
あれぇ!?いつの間にか即決してる!こうなったら、ええい!言っちゃえ――っ!
「ご、ご、ごめんなさい!優君に、優君にもう一回Hしてもらえると思ったぁぁぁ!」
「頭の中セックスだらけじゃないですか。イヤらしい」
「うわぁあああん!やだぁ言わないでよ恥ずかしいよぉぉっ!もう許してぇぇ!」
バシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
自分で言うのも恥ずかしいと思ったけど、優君にこんな風に言われるのも恥ずかしかった!
お尻は痛いし、あそこは気持ちよくなるし、もう限界。
「ふぇぇぇぇぇっ!ごめんなさぁぁぁい!変態なのも淫乱なのも頑張って治すからぁ!」
「何言ってるんですか。やめてください」
「じゃあどうすればいいのぉぉ!?私もうやだよぉぉ!うわぁああん!」
本当にもう、お尻を叩かれるのは嫌だった。だから必死で足をバタバタさせて、優君に言ったんだ。
そしたらその必死さが優君にも伝わったのかもしれない。
「……分かりましたよ。じゃあ最後に一回叩きます」
「うぅ、ひっく、は、ぅ……!」
“最後”……!
そう聞いて、私は歯を食いしばって目をぎゅっと閉じた。
いつ来るかってドキドキしながら最後の一発を待ってた。
「時子さん、自分が変態で淫乱だって事が、今日良く分かったでしょう?」
ビシィッ!!
「きゃぁぁっ!」
痛い!あ、終わった!終わったよ!って、あ、あれ?優君離してくれない!?
「だから“優しいHがいい”だの“回数減らそう”だの
自分の首を絞めるような事は言わないで僕と毎日何回でも、セックスしましょう」
ビシィッ!!
「ひぇえええっ!?一回、って……!」
話が違う!約束が違う!私、慌てたけど優君全然離してくれなくて!
「貴女は何だかセックスが悪い事のように言いますが、恋人がセックスするのって……」
ビシィッ!!
「あぁあああん!一回ってぇぇぇ!!」
痛い!痛い死んじゃう!一回って言ったのに優君のバカぁぁぁ!!
「“お互い愛してる”って伝えるためなんですよ?」
ビシィッ!!
「いぃぁあああっ!」
叩かれて、丁度私の両足の間……お仕置きの間中ずっと疼いてたお股から、今、小さな妖精さんが飛び立ちました。
バイバイ妖精さん……。


これで、お仕置きは終わった。けどぉ〜〜っ!!
「コラァァァァ!!最後1回じゃなかったでしょぉぉ!?メガネ割っちゃうぞこのぉぉぉぉ!!」
全身全霊で、攻撃しようと優君に正面特攻した私!……でも、簡単に抱きしめられちゃった。
イヤじゃない イヤじゃないけど 悔しいですっ!!(時子心の俳句)。
「時子さん好きです。愛してる」
「え?あ、うん、私も……って、誤魔化された!?」
「失礼ですね。本当に愛してるからこうして……おっと、手がすべった」
「きゃぁああああっ!!もう!優君ってば!」
また割れ目に指入れてくる!私に淫乱淫乱って言うけど、この子だって……!
『ぬちゃ』
「へっ?」
「時子さん……」
きっとお互い同時に感じた、ねっとり濡れた感覚。
わ、わわ私……どどどどどうしてぇっ!?さっき妖精さんが飛んでいったから!?
それより早く優君に弁解を!!
「ちちちちち違う!誤解だよ!誤解ッ!!ひゃぁん!?」
思いっきり足を引っ張られて、また床にドンって仰向けになった私。
優君は器用に自分の一物を私の股の間に挟んで、割れ目に擦りつけてくる。
うぁぁっ、ぬるぬるする!滑るぅ!また、気持ちよくなっちゃ……う!
「やっぱり、これから“ド変態ド淫乱時子さん“って呼びますね」
「ひゃぁぁ、や、やだぁ……」
「喫茶店内で」
「いやぁあああああっ!!」
結局私は、優君に揺さぶられながら体をのけ反らせるしか無くて……
(ううう……夢の彼女達……ごめんねぇ。私、優君にはやっぱり勝てないよ……!!)

もし今度、夢で彼女達に会えても、カッコいい報告はできそうになかった。




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