TOP小説
戻る 進む


ヤツらの☆メリー・クリスマス(門屋&相良ver.)



町で噂の大富豪・廟堂院家。
今日はメリークリスマス!
この日、CAD(門屋準と遊ぶ同盟)の間で鍋パーティーが行われ……
「てっ、てって……」
ビンゴ大会が行われ……
「テメェらいい加減にしやがれ――――ッ!!」
門屋準の怒りの叫びと共に……
「リーダー落ち着いてください!!俺達が悪かったですってうわぁぁああ!」
「あ、危ない!危ないですってぎゃぁああああっ!」
「佐藤と木村がやられた――――ッ!」
「的確にカップルを潰すなんて!さすがリーダーだぜ!!」
全てが崩壊した……


そして、的確な後始末は皆の頼れるNo.2に託されることになる。
荒れた鍋パ会場を片づけて、軽症者を元気づけ、皆を解散させ……
ここからは他のメンバー達のあずかり知らぬ領域だ。
門屋の部屋で、横並びにベッドに腰掛けている部屋着な二人の会話。
「じゅーん。何か言う事は?」
「アイツらが悪い」
「他には?」
「俺は悪くない」
「……はぁ。一体、何があったんだよ?」
「…………」
騒ぎの加害者と思われる、リーダーの門屋準は仏頂面のまま黙秘を貫いている。
その恋人兼CAD No.2の相良直文は困っていた。
買い出しで席を外していて帰ってきたらいきなり鍋パが壊滅していた……状況が全く分からない。
ただ、分かっている事はすべてをめちゃくちゃにしたのは門屋だという事だ。
分からないなりに、とりあえずは叱ってみる。
「あのさ……何があったか知らないけど、いきなりあんな暴れるのはダメだと思うんだ!
部屋ぐっちゃぐちゃになったし、伸びてた奴もいるし!」
「ぅ。なっ……何があったか知らないくせに、偉そうに説教してんじゃねーよ!」
「だからさっきから何があったか聞いてんだろ?」
「いいじゃんもう!俺は悪くないんだし!なぁ、テレビ見よう?!」
「おいこら……」
必死で話題を逸らそうとする門屋に、“そうはいかないぞ”と言おうとする相良。
しかし……
「おっ……俺と二人きりなのに、怒るだけかよ!帰れよ!!クリスマスなのに怒られるなんてゴメンだからな!」
頬を赤らめる門屋がキッと自分を睨みつけながらそんな事を言ってくる。
その瞬間に急激に込み上げてくる愛しさ。
「きっ、キスくらいならしてやろうと思ったのに!ウザい事言うならしてやらねー!帰れ!」
(ど、どうしよう!上から目線で態度も悪いのに……!!)
押し倒したい衝動に襲われてしまう。しかし、そこは我慢した。
(これが作戦だったら恐ろしい事だぜ……!こっちも、負けるわけにはいかない!)
相良は一生懸命冷静になりながら、門屋の手を取った。
「そう……だな……俺もせっかくのクリスマスだし準と仲よくしたい」
「だっ、だろ!?」
嬉しそうにする門屋に、愛しさで胸がパンクしそうになりつつも、相良は
「だからさっさと終わらせようぜ!!」
「ふゃっ!?」
強引に門屋の体を膝の上に引き倒す。
相良の膝に倒れこんだ門屋は一度驚いて瞬きして……暴れ出すのは早かった。
「なっ、なんのつもりだよ!?」
「お仕置きするつもりだけど!だから早く反省してくれ早く!」
「焦んな!やめろ!!俺は悪くないって言ったろ!?」
「暴れて人や物に被害を出した時点で十分悪い!」
バシィッ!
「う、わっ!!」
ビシッ!!パァンッ!!
「あっ!やぁぁっ!!」
「皆に迷惑かけたくせに“俺は悪くない”ってそればっかり!」
このお仕置きを早く終わらせたい相良は最初から強めに叩いているので、
門屋も縮こまり気味に痛がっている。
「んっ……うあぅぅっ!」
バシッ!バシッ!
「可愛い事言ったって誤魔化されないからな!?」
「んっ、う!!」
そしてそんな痛がる恋人の姿さえ愛おしいこの現状。
呼吸を早くする門屋のその濡れた口元を想像してしまって、つい飛び出す本音。
「でも……正直、キスしたい!!」
「うぁあああっ!バカァァァッ!!」
門屋からの罵倒と言う名の抗議で我に返る相良。
慌てて冷静を装う。
「あ、ごめん!準!俺は怒ってるんだからな!?」
「説得力ねぇよこの変態ぃぃぃぃっ!!」
「コイツ、反省しない子は……!」
クールダウンしながらも、もっと厳しく叩こうとズボンと下着を下ろして……
「…………」
つい見入ってしまう。
当然、即座に門屋が異常を察して暴れ出す。
「ちょぉっ!?何止まってんだよ!?見んな!眺めんな!何なんだよ真面目にやらないなら離せよぉぉぉぉ!!」
「ち、違う!俺は真面目に、お仕置きしてるんだ!」
ビシィッ!
「ひゃぁあああんっ!バカァッ!変態!」
「ごめん!つか、準こそ、真面目に反省しないならどんどん痛くなるぞ!?」
すでにグッダグダだけれど、相良は相良なりに理性と闘いながら頑張っていた。
その甲斐あってか、だんだん痛みに意識がいってきたっぽい門屋が半泣きになってくる。
ビシッ!バシッ!
「ひっ……あぁああああっ!だって、だってぇぇっ!!」
「“だって”じゃないだろ!?ごめんなさいは!?」
「んぁあああっ!俺は悪くないってぇぇっ!ふぁぁん!」
「だったら、どうして何があったか言わないんだよ!?
それを聞かないと、お前が悪いか皆が悪いか分からないじゃないか!」
バシンッ!!
「うぁっ!あっ……ふっ、ぅ……!!」
弱く漏れた泣き声。お尻も赤くなってきている。
毎度強情な門屋に、相良は優しく声をかける。
「準、正直に言えばそんな酷く怒らないから。言ってみ?」
ピシィッ!バシッ!
「いっ!ひっ!うぇぇっ……!!」
叩かれるたびに嫌がるように首を振って、跳ねている門屋。
相良はこう予測していた。
“よっぽど超下らない理由で暴れてしまって、理由を言って余計怒られるのが嫌で隠しているのだろう”と。
しかし……
「み、んっ、ながぁっ……!」
「(やっとか……)うん、皆が?」
相良が、続きを促す様にお尻を叩き続けた。
パァンッ!ピシッ!
「あぁんっ!皆がぁッ!俺に変なっ、メイド服、着せるからぁぁぁぁ!!」
「…………、…………そっか」
相良の理性が欲望を一瞬で迅速に、かつ完璧に包み込む。
無我の境地にて、相良は言う。
「うん、まぁ、準の性格からすれば……それは、嫌だったよな?」
「あっ、あ!!当たり前だろッ、だかっ……皆が!悪いぃぃっ!」
「でも……だからって、皆に暴力を振るったり鍋パーティーが壊滅するくらい暴れるのは、ダメだよ!」
バシィッ!
「わぁぁああん!いっ、痛い!もう、やだぁぁぁっ!」
門屋の限界が来て軽く泣き出しても、相良は冷静だ。
暴れている体を押さえつけて、さらに赤いお尻をお仕置きしていく。
ビシッ!バシィッ!
「嫌ならちゃんと謝る事!皆にもな!俺が判断するに、今日の事はお前も皆も悪い!」
「あぁあああん!ごめんなさい!ごめんなさいぃっ……やぁあああっ!」
「今後は、腹が立ったからってすぐ暴れないんだぞ!?」
「わかったぁぁっ!分かったからぁぁぁっ!ごめんなさぁぁぁぁい!!」
ピシィッ!パァンッ!
暴れて泣く恋人を、相良はきっちりとお仕置きして……そして、いつものように抱きしめて宥めた。
しばらくすると復活してきた門屋がおずおずと相良を見る。
「うっ、ぐすっ……!相良……まだ、怒ってるのか?」
「いや……反省したならいいんだ。もう怒らない」
爽やかに微笑んで、頭を撫でてくれた相良に門屋がホッとした笑顔で言った。
「……あの、お前……ちょっと、見直した。お前さ、この頃変態だから……
俺がメイド服着せられたって言ったら、また変態になるかと思って、言い辛かったけど……。
ちゃんと真面目に怒ってたし……尻叩くのは余計だけどなッ!」
元気が戻ってくると素直さは無くなってくる門屋。
けれど相良は爽やかだ。
「ははっ……」
「ガキ扱いすんなよな!俺はなぁ、尻なんて叩かれなくても」
「HAHAっ……」
「……相良?」
門屋が怪訝そうに相良をみる。
相良は爽やかな笑顔を切なげに歪めて……
「準……相良直文から大切なお願いが」
「オイ、嫌だからな?」
「頼む!メイド服着て見せてくれ!!」
「だぁっっっから言うの嫌だったんだよ変態野郎ッッ!!」
怒鳴って立ち上がる門屋と、明後日の方向に駆け出す相良。
「ちょっと借りてくるわ!準が着てたメイド服借りてくるから!誰が持ってる!?」
「ふっざけんなよやめろぉぉぉぉぉっ!!」
相良の腰に縋り付く門屋と、それを必死に引きはがす相良の揉みあいが続く。そして言い争いも。
「お願い!一生のお願い!準ほら、お前イケメンだから何着ても似合うって!!
メイド服着こなせるイケメンっていったらお前しかいない!!」
「ムカつく!ムカつくんだよ!おだてりゃいけるって思うなぁぁぁ!!」
門屋は真っ赤になって、相良の腰縋り付きながら片手で相良の腰を殴り続ける。
しかし……
「準!!俺達恋人だし!!今日クリスマスだし……!!」
相良の必死過ぎる表情。
門屋は言葉に詰まった。
(だから、言うの嫌だったんだ……!)
結局は、断れないから。それが分かってたから。

*  * * * *

「ほ、ほら!どうなんだよ!こんなんが見たかったのか!?悪趣味!」

不機嫌+赤面で件のメイド服を着た門屋は立っていた。
実はこれ、ビンゴ大会の残念な感じの景品で、門屋が当ててしまったのだ。

可愛らしいピンク色のエプロンは腰に前で結ぶリボンが付いており、フワフワ感あふれる型。
合わせるのは白いブラウス(乙女チックなリボン&ブローチ付)と、水色の水玉模様のフリルスカート。
メイドカチューシャはピンクのお花を横倒ししたようなデザインで、ご丁寧に花側に兎ちゃん人形も付いている。
自称:可愛い物アレルギーの門屋の神経を逆なでするために作られたような激甘デザインだった。

ちなみに何でこんな物がビンゴの景品に混入されたかと言えば、
“いつか彼女が出来たら着てもらおうと思っていた”と涙を流すCADメンバー秋山君の迷惑な出品物だったりする。
全CADメンバーも涙ながらに“無茶な皮算用しやがって!”“お前嫌いじゃない!嫌いじゃないわ!”と
秋山君を慰めたのだった。

(秋山……アイツ余計な事しやがって秋山……覚えてろ秋山!!)
(秋山……ありがとう秋山……お前の恩は一生忘れない秋山!!)

門屋(↑)と相良(↓)に真逆の思いを抱かれる秋山君。
それはさておき、門屋のメイド服姿を見た相良はとても嬉しそうだった。
「準……あの、ありがとう……すっごくかわっ、いや、クールで……
本当もう、かわっ、いや、イケメン過ぎてヤッバい可愛い!!すっげぇ可愛い!!」
「気ィ使うなら最後まで使い切れやバカぁぁぁぁぁっ!!もういい!脱ぐ!こんな服今すぐ脱いでやるぅぅぅっ!」
「え!?そんな!待って!!」
「ヒィィっ!!?うわぁあああああっ!!来るなぁぁあああっ!!」
熱暴走気味の相良に、ベッドに押し倒された門屋。
「う、ぁ!!んっ……」
そのままキスされた。
強引に舌で口の中を掻き回される。息苦しさを感じるほど。
「は、ぁ…ちゅっ、ん…!!(何か、いつもより激しい……!)」
動くたび、舌が絡むたび、頭の中で息遣いと水の音が響く。
何か言おうとしてもすぐに唇が塞がれてしまう。
「さ、がっ……ふぁっんっ、!!……ちゅくっ……ふぅっ!!」
「はぁ、っ、じゅんっ……!」
熱い粘膜接触でお互い、徐々に息が上がってくる。
それなのに、相良はキスのたびに大きく深く求めてきて……
「んんっ――!んむぅぅっ――!!(重い!苦しい!)」
暴れたら、やっと息ができた。
「っぱぁっ!!おっ、お前は!息継ぎが!深海に潜る気か!」
「うん……ずっと潜ってたかったよ……
準、愛してる……お前と恋人になれて、本当に今幸せ……♥」
「バカ……野郎……♥」
強く抱きしめられて、しっとりした音色でそう囁かれて……
門屋の方も強く言い返せなかった。
激しいキスの余韻でドキドキしてきて、体が無意識に次を求めてしまう。
相良に腰を打ちつけながら我慢できずに聞いてしまった。
「さ、がらっ……!今日も、いつもみたいに……触りっこするのか?」
「ん〜?そうだな。一刻も早く準の可愛いところに触ってやりたいけど……」
「あっ……♥」
スカートをせり上げている膨らみに軽く触れられただけで、門屋は小さく悲鳴を上げてしまった。
相良の手はそれを優しく撫で続け、彼は門屋を見下ろして笑う。
「今日はちょっと……新しい事してみようぜ?」
「あ、新しい事……??」
門屋の心に期待半分。不安半分。
そして相良の言う事には……
「今日は舐め合いっこにしよう!」
「やっ、ヤダ絶対ヤダ!!」
即拒否。
相良は少し落ち込んだけれど“そりゃ、他人の性器舐めるのは抵抗あるよなぁ”と、諦めたように笑う。
「あ〜ぁ……うぅ、そうだよなぁ。じゃあさ、準はいいや!俺が舐めてあげるから」
「ちっ、違う!!舐められるのが嫌!!」
「えっ!?」
「無理!変!い、意味が分からないし、恥ずかしいし!とにかく絶対、舐められるのは嫌だ!」
思わぬ恋人の嫌がり方に、相良は目を丸くして聞いてみる。
「……舐めるのは、いいのか?」
「…………」
門屋は真っ赤な顔で不機嫌そうに俯いてしまう。
相良は一気に申し訳なくなって、明るく笑って首を振った。
「む、無理にとは言わないから!!できないもんは無理しなくても!いいや、うん!今日も触りっこにしよう!」
「なっ、何だよ!バカにすんじゃねぇ!できるぜ!俺はできる!」
「えっ……えぇっ!?そんなつもりじゃっ……」
「いいから!!さっさと出すもん出せよ!!」
意図せず門屋の“負けず嫌いスイッチ”を押してしまって、遠慮の抵抗をしても遅くて。
ムキになった門屋が強引にズボンと下着を一気にずり下げてしまう。
そしてまさに『シャキーン!』っといった感じに飛び出した相良のアレを見てビックリしていた。
――ものの、退きはせず。
相良をベッドに座らせて自分は四つん這いで……相良の股間に顔を近づけてブツブツと何か呟いている。
「こっ……こんなもん、怖くもなんともないからな……!
目を瞑れば楽勝なんだよ!デッカイアイスかなんかだと思えば!」
(準は何と戦ってるんだよ……!)
相良と門屋がお互いに内心オロオロして……先に動いたのは門屋だった。
意を決して目を閉じ、相良の一物を咥え込む。
「あむっ!」
「ぅっ……!?」
えもいわれぬ温かさに包まれた相良は思わず息を飲む。
気持ちよくて、しかも大好きな恋人にいわゆる“フェラチオ”をしてもらっている夢のような状況。
けれども目を閉じて、モゴモゴと慣れない様子で口を動かしている門屋を見ると、申し訳なさが先行してしまう。
「準……、やっぱり……!!」
「んんっ!むるっ!……ちゅっ!!」
「うぁっ……!」
相良が声をかけた途端、まるで“止めるな”とでも言いたげに、門屋が動き始める。
唇を使ってのぎこちないピストン運動だ。
どうも彼の負けず嫌い精神が勝手に“負けられない戦い”を始めてしまったらしい。
相良にとっては幸か不幸か……
「えぇぇ!ぅお、……お前っ……!」
「ふっ……!ちゅっ!ぬぷっ、れるっ……!」
(う、わぁぁぁぁ……準が、メイド姿で、俺の、しゃぶって……もう、死んでもいい!!)
やっぱり幸福そうだった。
相良は幸せそうに、しかし心配そうに門屋を見つめ
一方の門屋は舌を動かしてみたり唇でしごいてみたり試行錯誤のご奉仕をしている。
部屋に響くのは混ぜっ返しあう粘液の音だけ。
そんな時間が、しばらく続いて……
門屋の動きがだんだんへたばってきた。
「にゅくっ、うっ……うぐっ……!!」
「な、なぁ、疲れたろ?もう、十分だから……!」
「むぐぅぅっ!!」
「ふぁっ……咥えながら怒んなよ!あぁ、負けず嫌いめ……!」
相良は気持ちいいながらも焦り始める。
恋人の懸命な舌使いはフェラチオ姿と合わせても気持ちよくて蕩けそうなのだけれど……
絶頂を得るには、今一つ熟練度が不足していた。
門屋は明らかに疲れていそうだし止めてあげたいのに、意地になっているのでこの通り。
そこで相良は考えた。
「あの、やっぱり俺ばっかり気持ちよくなってるの、申し訳ないから。
だからさ……準、舐めながら、自分の触ってみる?」
「ふぁぉっ!!」
「“アホ”って……この体勢じゃ……ふっ、そうするしか、仕方ないじゃないか!
俺、準にも気持ちよくなってもらいたいし……たぶん、だけど……
準のそういう姿見たら、んっ、すぐ、イケそうな気がするんだ!」
震える声でそう伝えるけれど門屋は首を振る。
(んぁぁ〜もう!言う事聞かないなぁコイツは!!)
内心少しイラついたものの、頭の中には愛しさと気持ち良さが流れ込んできて思考が上手くいかない。
相良は熱に浮かされたように口走っていた。
「準……はぁっ、大丈夫……一緒に、気持ち良くなろう?
俺の、手だと思って……自分で、っ動かして、み?ほら、触ってあげる……」
予想以上にいやらしくて優しい声が出る。
すると……
「んぅっ……」
おずおずと、門屋が自分の性器を握って擦りはじめた。
その姿がものすごい勢いで相良の情欲を焚き付け……
思わず身を乗り出して、一生懸命話しかける。
「お、前っ……こんなに、ガチガチにして……!嬉しい……俺の、舐めて興奮してたのか!?
んっ、くっ……もっと、ぁあ、いっぱい、擦って、やるからな!」
「ふぁっ、んっ……!ちゅぅぅっ、ぇっ、るっ……!」
相良の声に合わせて自分のを扱く手に力を込め、速度を速める門屋。
舐る音にも明らかに喘ぎ声が混じってくる。
それが相良をさらに興奮させて
「気持ち、いいか?はぁっ、はぁっ……お、俺も、もうすぐイキそう……!だからさ……準も、一緒に……!」
「はっ、ふぁぅっ……んっ、ぷ!」
「はぁっ、準……!準んんっ……!!」
お互いがお互いの興奮を高め合う。
熱い吐息と粘液の絡む音と、喘ぎ声と。
「あぁあっ!もうダメ!ごめん、準!!」
「ふっ、ぐぅっ!!?」
絶頂に達した相良。門屋の頭を思いっきり押さえつけてしまった。
「っ、あ……はぁっ……!」
「んんっ――!!ふぅぅぅっ!!」
「……?、おわぁああああっ!ご、ごめん!!大丈夫!?」
慌てて手を退けると、門屋が逃げるように洗面所に駆けていってしまった。
聞こえてくるのは最大限蛇口を捻った滝のような水音と、うがいする音、そして盛大に咽ている。
相良は小さな声で思わず呟く。
「ちょっとショック……いや、えづいてないからまだ優しいか……。あ、床も汚れてる……」
冷静になりながら汚してしまった床を掃除していると、ドタバタと門屋が戻ってきた。
真っ赤な顔で半泣きになりながら叫ぶ。
「おっ前……何で最後押さえつけたんだよ!?バカ!アホ!口に入ったぁぁぁ!!」
「ごめん!本当にゴメン!でも、すっごい気持ちよかったよ!ありがとう!!」
「はぁっ!?あっ、あ、お、俺の実力にかかればこんなもんだし!!」
好意で返すとさっそく恥ずかしそうにしどろもどろな門屋の姿。しかもメイド服。
相良の“やる気”がまた漲ってきて……思わず手を伸ばして抱きしめていた。
「天才だよお前。今度は俺が気持ちよくしてあげるから」
「いっ、要らねえよ!さっきお前思いっきり触ったじゃん!!」
「え?」
「俺もう、一回イッたしいいよ……」
相良の体を押し返し、顔を逸らして門屋は弱弱しく言う。
しかしその言葉に相良はキョトンとして
「準……さっきは俺、お前の触ってないよ?触ってるフリはしてたけど。実際触ってたのはお前だろ?」
「え!?あっ……」
赤くなって慌てる門屋の姿にフルフル震えだし……
「そんな、現実と区別がつかなくなるほどのめり込んでくれてたなんて……!!」
「さ、相良っ……落ち着けって……!!」
門屋が止めるのも無駄で。
「うわぁぁああああっ!!もうやめろってぇぇぇぇっ!」
門屋の悲鳴と共に、2回目の見事なベッドダイビングを決めた二人だった。



気に入ったら押してやってください
【作品番号 BSS30】

戻る 進む

TOP小説