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お祝いなのでちょっとエロ気味注意!そしてきっとギャグ気味(笑)。 |
先日の人気投票で千歳が1位を獲得いたしました。 それに伴って千歳に起こった出来事を覗いてみましょう。 ************************************************** 町で噂の大富豪、廟堂院家には二人の息子がいた。 名前は千歳と千早。まだ幼い双子の兄弟だ。 先の人気投票で千歳が1位という快挙を成し遂げたので、兄様命の双子の弟、千早は大興奮の様子。 装飾過多のワンピース姿で千歳の部屋にやってくるなり千歳に勢いよく抱きついた。 「兄様!!1位おめでとうございます!」 「ありがとう。千早ちゃん」 「あんな雑魚の群れに比べたら、兄様が最も素晴らしいのは当然の事です!! むしろ今までの人気投票がおかしかった!!」 「もう、千早ちゃんってばオーバーだよ……」 千歳は興奮気味の弟を撫でて、照れくさそうに宥める。 けれど千早はますます興奮しているようだ。 「いいえ!この世のすべての栄誉は兄様にこそふさわしい!! ぜひこの素晴らしい日に、オレからお祝いをさせてください!」 「嬉しいなぁ……じゃあ、千早ちゃんを僕にお仕置きさせてくれるの?」 千歳がうっとりした表情で尋ねる。千早も同じような表情を返す。 けれども返ってきた答えはいつもと違った。 「いいえ……今日はオレが兄様をお仕置きするのがいいかと……」 そう言うやいなや、千早は着ていたワンピースを脱ぎ捨てる。 脱ぎ捨てられた白いワンピースの下にはいつかの露出度・強のボンテージ。 千歳がその挑発的な格好と視線に驚いた次の瞬間、千早の大声が部屋に響く。 「お前達!!やってしまえ!」 「「「失礼いたします!!!」」」 千早の声でどこからともなく現れたのは、息もピッタリ勢いバッチリの黒スーツを着て黒子頭巾をかぶった怪しい男達数人。 黒子頭巾の前垂れ布には、赤い『洗脳済み』の文字。 怪しい『洗脳済み』黒子達は素早い動作で千歳を後手縛りに緊縛していく。 「失礼いたします!」 「ちょっと……何なんですか!?」 「失礼いたします!」 「やめてください……何をっ……」 「失礼いたします!」 「本当に失礼ですよ貴方達ッ!!」 「失礼いたします!」 「それしか言えないんですか!?」 千歳が男数人にもみくちゃにされている間に、千早はいつもの笏状鞭を手に取って悠々と千歳を見やった。 「抵抗しても無駄ですよ兄様。コイツら……ここにいるヤツ以外にもあと何人かいますけど、 『洗脳組』って言うんです。オレの言う事なら何でも聞く、恥も外聞も無いド変態集団。 だから変態的な知識と技術は一流だ……」 あっという間に縛られて、ベッドに上体だけ乗せた格好にさせられた千歳。 何も着けていないお尻が千早の方に向いている。 いきなりの屈辱的な状況に、さすがの千歳も動揺を隠せない。 「くっ……千早ちゃん!!何のつもり!?」 「兄様が1位を獲ったという事は、兄様がお尻を叩かれる姿を下民共が望んでいるという事です。 その下衆な夢、叶えてやりましょう?」 「そうとは限らないでしょう!?バカな事はやめて!前に僕に刃向かって酷い目に遭ったの忘れたの?!」 「覚えていますとも……あの時オレは貴方を“ご主人様”と呼びました。 お仕置きを始めましょう“ご主人様”?またあの可愛らしい悲鳴をオレに聞かせてください」 「……バカにして、くれるね……!!」 あまりに千早に言われたい放題で、千歳の心は逆に冷静になる。静かな怒りを湛えて。 考えてみれば抵抗すればするほど弟にみっともない姿を晒すだけ…… 千歳はいつもの調子を取り戻して静かに言う。 「……分かった。つかの間の優越感が欲しいならあげる。でも、2回目は高くつくよ?」 「それでもオレは、兄様を嬲りたい!!さぁ散れクズ共!!今からここはオレと兄様の夢想空間だ!」 「「「失礼いたします!!!」」」 やっぱり統率力抜群の『洗脳済み』黒子は千早の一声であっさり去っていってしまった。 部屋には縛られてお尻丸出しの千歳と、ボンテージ姿の千早の二人きりだ。 「これで邪魔者はいなくなりました兄様……泣き叫ぶなら存分に……」 (何か悪いものでも食べたのかな千早ちゃん……?) 千歳は千早の行動が信じられないあまりそんな事を思ってしまうのだが、 その瞬間、最初の痛みが襲ってきた。 バシッ! 「っ……!!」 千歳は悲鳴を上げない。 その後も続けてお尻を叩かれるが、悲鳴を上げない。せいぜい息を漏らすくらいだ。 バシッ!バシッ!と、鞭の音だけが響く。 我慢強い千歳の様子に千早は不満そうだ。 「どうしたんですか兄様?いつかの可愛らしい悲鳴を聞かせてくださいよ……」 「んっ……ふっ、あんな……“演技”の悲鳴がそんなに聞きたい?」 「そうか。あの時は、そうでしたね……では今日は“本物”の悲鳴をお願いします、ね!」 バシィッ! 「ぅぐっ!!……はぁ、はぁ……」 ひと際強い一振りに、千歳は思わず声を上げそうになったもののギリギリで押し殺した。 この前は千早を欺くためわざとお尻を叩かれて悲鳴を上げた。けれども今は状況が違う。 相手が可愛い弟とは言え、自分の意に反してお仕置きされて無様な姿を晒すなど千歳のプライドが許さない。 苦しみながらもなるべく余裕ぶった声を絞り出す。 「ふっ、はは……ムチャ、言わないで。 “奴隷ごっこ”で本物の悲鳴が出せる……?」 「じゃあ今日は本物の奴隷にして差し上げますよ。愛しのご主人様」 バシッ!バシッ!バシッ! 「ん、うっ……はぁっ……!!」 千歳が耐えれば耐えるほど、千早の鞭は激しくお尻に襲いかかる。 痛みも増して声を殺すのが辛くなってくる。 「くっ……は、ぁ……!!」 「兄様はこんな時でもお行儀がいいですね。叫べないのは辛くないですか?」 バシッ!バシッ!バシッ! (確かに、痛い……辛いけど、でも……!!) 千早に対して主導権を握るのは常に自分。そうでなければいけない。 こんな慇懃無礼に嬲られながら、相手の良いように悲鳴を上げるなんて絶対に嫌だ。 お尻がだんだん桃色に染まってきても、涙が浮かんできても千歳は気力で耐えていた。 「はぁ、っ……はぁっ、ぁ、ぁっ……!!」 「素直に鳴けばいいのに強情ですね。そのうち我慢できなくなりますよ。どんな強く心を持っても、痛みには勝てない」 バシッ!バシッ!バシッ! 「ふっ、ぅ……んんっ!!くふっ……!!」 千早はいつになく楽しそうだった。 だんだん千歳から漏れる声が大きくなってきたのが余計に煽っているようだ。 追い打ちをかけるように容赦なく打ちのめす。 バシッ!バシッ!バシッ! 「無理なんです!無理なんですよ!貴方のその痛みを一番よく知ってるのはオレなんです!兄様!!」 「は、ぁっ……!」 「ほら泣き喚けよ奴隷がぁッ!!」 バシィッ!! 「あぁあっ!!」 “しまった”と思った時には遅かった。 見事に大きな悲鳴が響き渡って、千早が恍惚と息を吐く。 「あぁ……やっと聞けましたね、兄様の悲鳴。可愛らしくてとってもはしたない……」 「っ……!!」 「一回出すと止まりませんよ?」 バシッ!バシッ!バシッ! 「んっ……あぁっ、くぅっ……やぁああっ!!」 「それですよその声!美しくて甘い音色……!」 千早が喜々として震う鞭に翻弄されて、声が止まらない。千早の言葉通りだ。 千歳は自分の悲鳴に赤面しながら足をバタつかせるくらいしかできない。 お尻も痛くて堪らない。 「やだっ、やめっ、んふぅっ、あああっ!!」 「ねぇ大丈夫なんですか?!次期廟堂院家の当主ともあろうお方が、 お尻叩かれてそんなはしたなく悲鳴を上げてるなんて!アッハハハハ!!」 (痛い!ヤダ!このままじゃ……!!) 泣いてしまう。千早の目の前で泣き喚いてしまう。こんな無理やりお尻を叩かれて泣かされてしまう。 耐えがたい屈辱。 それが脳裏に浮かんだ瞬間、千歳はとっさに大声で助けを求めていた。 「上倉!!上倉―――――っ!!」 「上倉なら、助けに来ませんよ?あの変態黒子共に足止めさせてますから。 今頃好き放題されて悦んでるんじゃないですか?」 「なっ……」 「それより、ヒドイじゃないですか兄様……オレにお仕置きされてるのにあの男の名前を呼ぶなんて!!」 バシィッ!! 「いやぁあああっ!!」 「そんなにあのゴミ虫が恋しいですか!?オレを愛してるって言ったくせに!ふざけるな!」 ビシィッ!バシッ!ビシィッ! 「違う!やめて!やめてぇぇっ!!」 「謝れ!謝れよ!兄様は嘘つきだ!本当はお尻叩かれるのだって、好きなんだろう!? 変態マゾの上倉がいい証拠じゃないか!犬は飼い主に似るって言うしなぁ!?」 「違う!違うぅぅっ!いやぁ!こんなのやだぁぁっ!」 泣くのは嫌だった。でも、流れてくる涙が自分で止められない。 もう十分痛いお尻を千早は狂ったように叩いてくるのだ。 「やめてぇぇっ!いやぁあああっ!!千早ちゃぁぁんっ!!痛いよぉぉっ! 上倉の名前を出したのは謝るからぁぁっ!」 「本当ですか?じゃあ、謝ってください早く!」 バシィッ! 「あぁんっ!!ご、ごめんなさい……千早ちゃん……」 「誠意が見えませんね。もっとちゃんと謝ってくださいよ。“申し訳ありませんでしたご主人様”と」 「……も、申し訳……ありませんでした……ご主人……さま……」 「聞こえませんが?」 完全にバカにされた高圧的な態度……けれども千歳は逆らう気力も無かった。 “これ以上叩かれたくない。”という思いばっかりが頭を占めて、それでもまだプライドも残っていて…… 半ばやけくそ気味に叫んだ。 「っ……申し訳ありませんでした!ご主人様!!」 「仕方ありませんね」 「ふっ……うぅっ……」 千早の鞭は止んだものの千歳は嗚咽する。悔しかった。 せめてこれで悪夢は終わったと信じてみたけれど…… 「それにしても良い色になりましたよ、お尻。そろそろいい頃合いだし……」 千早が後ろから覆いかぶさってきた。お尻に押しつけられた股間が熱くて固い。 「な、何……?」 嫌な予感がした千歳が震えた声を出すと、怖いくらい優しい声で耳元に囁かれた。 「オレ、兄様の可愛い姿見てたらこの有様です。このままお仕置きの仕上げといきましょう? “悪い子の兄様をオレが思いっきり犯す。”我ながら最高のフィナーレだ……」 「何言ってるの……?ねぇ……」 すでに叩かれ泣かされ、言いたくも無い言葉で謝らされてプライドはズタズタだ。 その上、“犯される”だなんて…… 「やめて……これ以上僕をみじめな気持ちにさせないで……!!」 千歳は半泣きになりながら懇願する。 愛する弟と、何度も繰り返してきた行為自体は抵抗は無いけれど…… こんな望まない痛めつけられ方をして、その上一方的に…… 「こんなのは嫌だ……絶対に嫌だ……!今日の千早ちゃんは変だ……!!」 「変態マゾ奴隷の兄様も気持ちいいですよ、きっと。」 後ろの扉を優しくノックする指は今にも侵入してくるだろう。 千歳は頭の中が絶望で真っ黒になっていく。 「お願いやめて……!やめて……!いや……!!」 怖くて目を閉じた、その瞬間だった。 「お待たせいたしました、千歳様」 聞きなれた声。プツンと何かが千切れる音。窮屈な体がふわりと軽くなる。 反射的にベッドについた両腕に、自分の体が自由になった事を知る。 千歳の世話係兼執事長の上倉が片手のナイフをスマートにしまいつつ、片手で器用に千早の動きを止めていた。 「遅い!何やってるの駄豚ッ!!」 「申し訳ありません」 涙目の千歳に睨みつけられても上倉は笑顔で頭を下げて…… ぽかんとしていた千早が慌てて口を動かす。 「お前……洗脳組は!?」 「え?ああ、あの黒子さん達……ビックリしましたよ!皆して押しかけてきまして、一斉に…… 勤務中なのに何の欲求不満かと……あ!失礼しました。 まぁ、少し遊びましたら疲れてしまったようで……執事控室で休んでもらってますよ。ご安心を」 「そんな……あの人数を……?」 目を丸くする千早に、上倉はポケットをゴソゴソと弄りながら話しかける。 「それより千早様?何やら“絵恋印の興奮剤”を召されたと聞きしました。 お口直しを持ってきましたよ、はい!一気にごくっといきましょう!」 「んっ……!」 千早の返事も聞かずに、その小さな口にモザイクシリコンボトルを突っ込んで、強引に中身を押し出す上倉。 苦しそうに目を閉じてごくごく喉を鳴らす千早は、条件反射で飲んでいるのだろう。 千歳の方は怒りがおさまらない様子でイラついた声を出す。 「その悪趣味な入れ物の悪趣味な液体は何?」 「絵恋様の興奮剤の作用を打ち消す薬……簡単に言うと解毒剤でしょうか?」 「またお母様の仕業だったの?」 「私も詳しい事は分からないのですが……メイドが言うには軽い行き違いがあったみたいですね。 奥様もたぶん悪気があったわけでは……」 「本当、あの女も懲りないね……お父様にチクってやる……!! 死ぬほどお尻ぶたれて泣き喚けバカ女!」 「あはは……」 千歳と上倉が話している間に、千早は飲み終わったようだ。 上倉が千早の口からモザイクシリコンボトルの先っぽを抜くと、ちゅぽんという音がして白い糸がたわむ。 同時に、千早は眠りから覚めたようにハッとして辺りを見回した。 「あ、れ……オレは一体何を!?」 「ご気分はいかがですか千早様?」 「へ?うわぁぁぁぁっ!!触るなゴミ虫!!」 笑顔の上倉を勢いよく突き飛ばして後ずさった千早は、両腕で自分の肌を隠す。 そしてよろついた上倉を涙目の真っ赤な顔で睨みつけた。 「き、貴様……!!またオレにこんな格好を……!!」 「いえ、それはきっとご自分で……」 「恥を知れこのド変態!異常性欲者!最底辺のゴミ虫が!」 「これだから執事長やめられない!!」 例によって歪んだ歓喜に身を震わせていた上倉に、千歳からお約束の退場宣言。 「上倉出てって。邪魔」 「失礼いたしました。お坊ちゃま方、どうか楽しい午後を」 真面目な顔で深々と頭を下げた上倉が出て行ったあとも、千早は忌々しそうに扉を見つめた。 「くそッ、全く油断も隙も無いゴミ虫ですね……!」 「…………」 千歳は張り付けたような笑顔で千早を見つめる。 そして、千早も思いだしたように千歳に笑顔を向けた。 「あ、そうだ!兄様!1位おめでとうございます! あんな雑魚の群れに比べたら、兄様が最も素晴らしいのは当然の事です!! むしろ今までの人気投票がおかしかった!!」 「…………」 「この世のすべての栄誉は兄様にこそふさわしい……」 「…………」 「……あ、あれ?兄様……?」 千歳が笑顔なのにあまりにも無言なので、千早は少し動揺していた。 しかし次の瞬間、千歳はポンと胸の前で両手を打って早口気味に言う。 「わぁ、嬉しいなぁ〜!!じゃあ、この素晴らしい日のお祝いとして 千早ちゃんを僕にお仕置きさせてくれるの?ねぇそうでしょう?そうだよね?それしか無いよね!?」 「……それは、もちろん……」 兄の剣幕に飲まれつつ千早は首を縦に振った。 それと同時に千歳は腕を伸ばして千早をお仕置きの体勢に持っていこうとしている。 「じゃあさっそく始めようよ、千早ちゃん!2回目は高くつくって言ったしね?」 「は、はい……2回目って、あの……何の……?」 千早も流されるまま千歳にお尻を向けるのだが、千歳のただならぬ様子が理解できないようで…… しどろもどろになっていた。しかし千歳はそんな事お構いなしに、いつもの鞭を持って振り上げる。 「い く よ ?」 その後、鞭の音と千早の悲鳴がこだました。 そしてその音は2時間ほど続いたという。 |
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