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 正しい嫁の躾け方4(ロロの場合) 






俺はワルイ13世。
最近結婚したばかりの新婚フレッシュで若くてイケメンな王だ。
我が国の繁栄のためにも、愛しい妻とラブラブな毎日を過ごし、優秀な後継者を授かることが急務!
だからこそ!!
「ロロ!おっ、おはよう!良い朝だな!!」
「ひぃっ!?」
俺はできるだけ爽やかで紳士的な態度を心がけつつ部屋に入ったつもりだったが、
ロロは顔を真っ青にして怯えた様子で俺を見る。
そして秒で目を逸らして俯いてガタガタ震えていた。
……いつもこうなのだ。異常に怯えられてしまう。
ロロは……まぁ出身国やら何やら一切分からないのだが、
とにかく湖の傍にいたのをリリアが連れて来てくれて
とにかく俺の嫁になったとにかくミステリアスな美女だ。
俺としては早く愛しい嫁の謎を解き明かしたくて!そしてラブラブになりたくて!
日夜優しく対話を図ろうとするのだが……
「ロロ??まだ俺が怖いのか?大丈夫!お前に何も危害を加えたりしない!」
「いっ、いえ……そんな、事は……」
うぅ……言ってる事と態度が一致してない。
そうだ!こんな時はユーモアが大事だぞ!
「そうか!ならよかった!そうそうこの前!
リリアが寝ぼけてスカートをはき忘れてパンツ一丁で仕事をしていて!
まさかスカートを忘れる奴がいるなんてはっはっは!!」
「…………」
ウケない!!ダダすべり!!
よし!じゃあスキンシップから……
「じゃああの……俺の手でも握ってみないか?」
「っっ!!?」
ぎゃぁあああっ!!ロロがすごい勢いで涙目になっていく!!
もうダメだ!今日はロロが限界だ!毎度早すぎるタイムアップだ!!
「あぁあああ!ごめん!冗談だ!本当に済まない!
な、泣かないでくれ!分かった!俺はもう出ていくから!!良い一日を!」
俺は慌てて部屋を退散するしかなかった。
くそう!今日も失敗してしまった!!
何故だ!!何故なんだロロ!!何故俺に心を開いてくれない!!?
(……なんて、“何故”か……分かりきっている……)
そうだった。覚えがある。しかし、ロロ……
お前には事情があるのを知っていても俺は……お前を愛してる!!
愛してるから、お前にはどうしても……!!
苦悩する俺の前に、ネムールが現れる。
「あ!ワルイ様、ごきげんよう。ロロ様の所へ遊びに来ました」
あぁ……ネムールの笑顔は俺の癒しだ……!!
もちろん、他の嫁の笑顔も癒しだ!
だから、ロロの笑顔も早く見たいものだけれど。
ともかく俺は笑顔を返しつつ言う。
「ありがとうネムール。ロロもきっと喜ぶ」
「はい!」
ネムールは嬉しそうにロロの部屋に入っていく。
姉がいるネムールは姉と重なるのか、
何かとロロの事を気にかけて部屋へ遊びに来ていた。
女同士のリウリーや竹雛も、たまに怯えるロロを元気づけに部屋に来ているようだった。
ひとまず……他の嫁達がいれば、ロロが限界まで追い詰められる事は無いだろう……。
他の嫁達頼みなのは情けない話ではあるが。
(俺も、何かロロと仲良くなれる秘策を考えなければ……)
そう思いながら廊下を歩くのだった。


【しばらく経ったある日だ】

その日、俺は珍しい取り合わせに声をかけられた。
「婿殿!今日は妾達と遊ぶぞ!」
「面白そうなすごろくを見つけました!リリア姉様も誘ってやりましょう!」
竹雛とネムールに遊ぼうと声をかけられたんだ。
いつになく、ネムールが強引にリリアも誘って。
そうして4人ですごろくをした。時間のかかるすぐろくだったが楽しかった。
二人が熱心にせがむので何度か繰り返して遊んだ。
しかし……

あろうことかそれは罠だった!!
俺が全てに気付いた時には、リウリーとアシュラフがロロを逃がした後だった!!
こんな事……嵌められたのはアシュラフの時以来で、
でも今の俺はショックというより焦りの方が大きかった。
「何て事をしてくれたんだお前達!!」
俺が怒鳴ると、一人減ってしまった嫁達は少し怯んだ様子だったけれど、
口々に言い返してくる。
「それはこっちのセリフよ!聞いたんだから!
ロロさんには他に恋人がいたって!それをアンタが無理やり結婚させたって!最低だわ!」
「そうじゃそうじゃ!前々から下衆野郎だとは思っておったが
ここまでとは思わなかったぞ!想い人と引き裂かれて、ロロに元気がないのも当然じゃ!」
「俺達はロロさんを助けたかったんだ!責められる謂れは無いぜ!
お前もう4人も嫁がいるんだから満足しとけよ!!人の心を踏みにじってまで増やすな!」
「み、皆様……ロロ様を苦しみから救いたい一心で……!!私も……!
それに、ワルイ様にも過ちを犯してほしくなかったんだと思います……!!
私は、ワルイ様を信じたかったのですが……!!」
嫁達の言い分は尤もだ。尤もなのだが……それは何も知らない場合だ!!
こっちにはこっちの理由も言い分があるのだがくそう!弁解してる時間も無い!!
ロロを元の恋人に会わせてはいけない!もう俺は行かなくては!!
「リリア―――ッ!どんな手を使ってでもいいからコイツら全員の足止めをしろ!!
できるな!?俺はロロを追いかける!!」
俺は全てをリリアに託した。
そして、ロロを追いかけた。
後ろからリウリーやアシュラフの声だか悲鳴だかが聞こえるから邪魔は入るまい。
(ロロよ!どうか何かトラブルがあってでも何でもいいから!
どこかで足止めを食らって!辿りつかないでいてくれ!!)


【ロロに追いついたところだ】

――残酷な真実に。
俺の願いはロロには届かなかったようだ。
ロロは愛する人の前で泣き崩れていた。遅かった。
いや、俺は魔術で色々してもらったから遅くは無いはずだ。ロロが早すぎる。
それは置いておいて。
元恋人の男が俺を見るなり低俗な笑いを浮かべる。
「あっ、あぁワルイの旦那……良かった!その女が勝手に!もうどうぞ!回収して下さい!」
俺はロロに寄り添って肩を抱き、そいつに向かって金をばら撒いた。
「もういい!行け!一言も喋らずに行け!!走れ!早く!」
そいつは金を回収して下品な笑い声を残して去っていった。
そしてロロに……何て声をかけたらいいんだ……!!
「ロロ、済まない……お前の美しい思い出を、壊したくなかった。
けれど、ああいう……男だったんだ。
お前よりも、紙切れを優先する最悪の奴だ。
俺と一緒に帰ろう。全部忘れよう。お前を愛してる」
どうにかそうやって言葉をかけたんだけれど、ロロは首を振って泣き叫んだ。
「放っておいてください!もう私なんて!存在する価値も無いんです!!
帰らない!どこへも!帰るところなんて無い!消えてしまいたい!!」
「ロロ……そうか……」
俺はとても悲しくなった。
なんとしてもロロを連れて帰るつもりだったけれど。
けれど、あえてこう言った。
「ならまぁ、お前はここにいるといい。
俺は城へ帰ってお前の脱走を手引きした嫁達を拷問しまくるから。
水に沈めまくったり爪の間に針を入れまくったりトゲトゲの箱に入れて蓋を開閉しまくろう。
あと、××に××を入れてネジを緩めまくろう。生死の境を彷徨わせまくって苦しめ尽くそう」
「そんな!!」
とたんに、ロロが必死で声を上げる。
「待ってください!皆は私に手を貸してくれただけです!!
ワルイ様から逃げたのは私です!だから、罰は私一人で受けます!!」
「……怖がりのお前がそうやって庇いたい子達がいる。
それはお前の帰るべき場所じゃないのか?」
「!!」
「あいつらだってそうだ。
お前を逃がす事で、俺の怒りを買う事だって思い浮かんだはずだ。
今言ったほどでなくても、酷いお仕置きをされる可能性だって考えられるはずだ。
それでもお前の幸せを願って、皆で協力してお前を逃がしたんだ。
あいつらはお前を大事に思ってる。そしてこの俺も」
「ワルイ様……」
「お前は俺や他の嫁達にとって、存在する価値がある。消えるなんて言うな。
お願いだロロ、一緒に帰ろう。皆で幸せに暮らそう。
俺は誰も傷つけたりしない。さっきの拷問の下りは嘘だ。
……正直、お前を無事に連れて帰らないと、
俺の方がリウリーやアシュラフにボコボコにされる可能性がある」
「……はい……」
ロロは、最終的に涙を流して頷いてくれた。


【無事に城へ帰ってきたぞ】

城へ帰った俺とロロは、他の嫁達に不安げに歓迎されることになる。
どうやらリリアが全盤的に説明してくれたらいい。
そして……
「皆さん……帰って来ることができました。本当にありがとう……!!」
ロロがまた泣き出すと、他の嫁達も一斉に泣き出してしまった。
「ロロさん!!ごっ、ごめんなさい!私たち何も知らなくて!
ごめんなさいっ……!!でも、良かった!帰ってきてくれて!!」
「ロロさんの為に、なりたかったのに!余計な事しちまった!!
本当にごめん……なさい……!!」
「ロロ様……お帰りなさい。ご無事で何よりでした……!
一日も早く苦しみが癒されますように、お手伝いさせてください……!」
「ロロよ案ずるな!これからは、妾が支えになってやるぞ!」
皆に纏わり付かれて、ロロも首を振って嬉しそうに泣き続ける。
「違います……!皆さんどうか謝らないで……!
私、本当の事を知ることができて良かった……それに、皆さんがいるから帰って来れた……!
今まで、泣いてばかりの私を色々励ましてくださって感謝してます!
これからは、私も皆さんの仲間なって恩返ししますね……!」
うんうん。嫁達の絆は感動的なものだな。
誰も俺への謝罪が無いけどまぁいいや。
今日はもう皆疲れただろうし、ゆっくり休むがいいぞ。
そう言おうとしたら……
ロロがこちらに来て、先に言われた。
「ワルイ様……私は、今まで貴方と向き合う事から逃げていました……。
でもやっと、貴方と向き合う事ができます……」
そうやって手を取られて……大人の女性は積極的だ!!
それに……怯え震えてない、堂々としたロロは何と魅力的な事だろうか……!!
そして俺達は、自然と二人でロロの部屋へ向かっていた。


【ロロの部屋だ】

やったぞ!これでもうロロが俺に怯える事は無い!
念願のラブラブタイムが叶うというものだ!
「ロロ……」
「ひっ!!?」
あっっれぇっ!!?
ロロに手を伸ばすと、またロロが怯えていた!何故だ!?
やっぱり俺自体の事が怖いのか!?
惑っていると、ロロが恐々と言った。
「あ、あの……できれば、最初にどのようなお仕置きか内容を教えていただければ……
心の準備が、少し楽かな……と……」
ん?!あぁそうか……俺に逃げた事を咎められると思っていたのか!
そうか、そう言えばそうか……お仕置きしておいた方がいいのかな?
けれど……
「……お前の心境を考えれば、アレも仕方のない事かもしれない。
俺は、お前に真実を隠していたから。他の嫁達もお前を想っての事だからなぁ。
今回は、お咎め無しという事でも……」
「……ワルイ様は、平気でしたか?」
急に、ロロに声をかけられて驚いた。
彼女は心配そうにこう続ける。
「私は、こんなにも私や他の皆さんの事を想ってくださってたワルイ様を
騙して、逃げるようなマネをして……貴方に、きっと悲しい思いをさせた事を詫びたいのです」
「ロロ……!お前はなんて優しいんだ!!
実は一方的に悪者にされたし誰も謝ってくれないしちょっとへこんでた!!」
「そうですよね。ごめんなさい。だから……どうか、ワルイ様の気の済むように。
どうか、他の皆さんの分も私に、罰を……」
お仕置きするのは俺の方だというのに!謎の包容力に満ち溢れてるぞロロ!!
そ、そこまで言われては……お言葉に甘えよう!!
「わ、分かった!お前をお仕置き的にも“皆の仲間入り”させよう!
ほらこっちへ来るんだ!」
「は、はい……!あの……」
「あぁそうか内容だな!大丈夫!お尻を叩くだけだから!あまり危険でも無いだろう!?」
「ぇっ!?は、はいっ……!!」
返事をしつつも、驚いて顔を真っ赤にするロロが愛らしい……!!
俺はベッドに座って説明しながら準備を整える。
「ほら、経験はあるか?こうやって、俺の膝へ腹這いになるんだ。
下着も脱がせるけどビックリするなよ?」
「わ、分かりました……!あ、あの、本当に皆さん、こんな事を?
リウリーさんやアシュラフさんも??」
「当然!あいつら、お仕置きしている時はしおらしくて可愛いもんだぞ?
……あ、本人達には言わないでくれ。怒って殴ってくるから。俺負けるから」
俺の膝に乗っかったロロは一生懸命頷く。
さて、準備も整ったし雑談はこれくらいにしておこう。
ロロの尻は流石、成熟した女性的な色香があるけど今はそれを叩く時間だからな!
俺は愛をこめて一発目を振り下ろした。
バシィッ!!
「っあぁっ!」
「痛いだろうけど、お仕置きだから我慢だぞロロ」
「はいぃっ!」
ロロのいい返事を聞いた俺は、二度三度と手を振り下ろす。
なかなかいい感じだ。いつもの力がみなぎってくる。
ビシッ!バシィッ!バシッ!!
「んんっ!あぁっ!ワルイ様ぁぁっ!!」
「何か用か?」
「ごっ、ごめんなさい……!!」
「それは、“許してください”という意味か?」
「………!」
バシッ!バシッ!ビシィッ!
何と答えるべきか悩んだのだろうか、
言葉に詰まったロロの尻をさらに叩きまくる。
「う、あぅっ!うぅっ!あぁっ!!」
「だとしたら、却下だな。そんなすぐには許してやれない。
お仕置きというからにはまだしばらくは続けるぞ」
「わ、わかり、ました!あぁっ!ごめんなさい!!」
何だかロロ相手だと、大人同士だからか落ち着いて会話ができる気がする。
俺の方だけかもしれないが。
あ、大人同士と言えば……もう少し叩くのを強くしても大丈夫かもしれない。
そう思ったので思い切って強く叩いてみる。
バシィッ!ビシィッ!バシッ!
「いやぁああっ!うぅっ!ワルイ様ぁぁぁっ!あぁあっ!」
「ロロ、まだダメだ」
「は、はいぃ!!ごめんなさい!あぁっ、はぁっ!んぁああっ!」
バシッ!バシィッ!ビシィッ!!
「あぁ!ごめんなさい!ごめんなさい!ワルイ、様っ……!!」
ロロが頻繁に俺の名を呼ぶ。無意識な癖だと思われる。
縋られているみたいでいい気分だ。
別に助けを求めているわけでも無かろうが、俺はワザと言う。
「おいロロ!何ださっきから!“やめてくれやめてくれ”と……
お仕置きだから我慢しなさいと言ってるだろうが!悪い子め!」
バシィッ!ビシッ!!
「きゃあぁっ!!ごっ、ごめんなさい!ごめんなさい!そんな、つもりはぁ……!!」
「言い訳をするな!大人しくしないともっと酷く叩くぞ!」
「あっ、あぁっ……お、お許しを……!!」
ロロのような豊満な体を、尻を、叩いているというのは何というか……
反応も色っぽく思えてきて……全体的に扇情的でいつになく興奮する。
ロロはアレだ!男の嗜虐心をそそる魅力をもってるぞ!
だから厳しくお仕置きしてしまうんだ!これは仕方ない!
バシィッ!ビシッ!バシッ!!
「いやぁああっ!ごめんなさい!ごめんなさいワルイ様ぁぁっ!」
「ロロお前アレか?」
「ちっ!違います!ごめんなさぁい!大人しくしますぅぅっ!うぇぇっ!」
反射的に謝るロロは半泣きで、尻ももう赤くなってきて。
けれどあんまり痛がらせたり怖がらせてばかりも可哀想だから……
ロロにこう声をかけてやった。
「もしかして恥ずかしいのか?」
「ひぁっ!!?」
「確かに、お前は他の嫁達よりは大人だし、こんな尻を叩くようなお仕置きは
恥ずかしいかもしれないなぁ?」
「あっ……ああ……!!」
ふふふ……これで今、ロロの中で恐怖と羞恥が天秤にかかったぞ!俺には分かる!
それとも……同時に圧し掛かって天秤をぶっ壊したのかもしれないがな。
バシッ!ビシィッ!バシィッ!!
「ごめんなさっ、うっうぅうう!!ワルイ様ぁぁぁっ!うわぁああああん!!」
「自分をダメだなんて責めるなよロロ?
俺は全嫁に分け隔てなくこのお仕置きなんだ。恥ずかしい事じゃない。
ただ、まぁ、反省はしてもらう」
「はっ、反省はしましたぁ!あぁああん!もう嫌です!お願い!許してください!!んんっ!」
完全に泣き出したロロはタガが外れたように体を揺すりはじめる。
俺にとっては押さえておくのも簡単だが。
「こら!暴れるんじゃない!反省したんだろう!?」
ビシッ!バシンッ!バシィッ!
「やぁあああっ!ごめんなさぁぁい!こっ、こんなのもう無理ですぅぅっ!
いぃ、痛いぃ!恥ずかしいぃ!ごめんなさい!ごめんなさいもう許してぇぇッ!!」
「これからはいい子にするか?
お前はめったに悪い事はし無さそうだけれど、こんなお仕置きがある事は覚えておくといい」
「いい子にしますぅぅッ!!うわぁああああん!ワルイ様ぁぁっ!ワルイ様ごめんなさぁぁい!!」
バシィッ!ビシッ!ビシィッ!!
「あぁあうぅ痛いぃ!痛いぃぃ!ぁずかしいぃっ!わぁあああん!」
……うん、ロロもすごく泣いてるからこれくらいで許そう。
やり過ぎは良くない。
俺は手を止めてロロを解放してやった。
が……。

「っっっ……!!」
ロロは瞬時に俺から長距離を取って、自分の体を抱きしめて、ガタガタと震えながら涙目で俺を見る。
……しまった!!怯えさせ過ぎたか!?
大人の色気に惑わされて調子に乗っただろうか!?
俺は慌ててロロに言う。
「ろ、ロロ?いい子にすると約束したし、もうお仕置きは終わりだ!
怯えなくていい!よし、頑張って反省したご褒美に、抱きしめてやろうか?」
「っっ!!?」
ぎゃぁあああっ!!ロロがすごい勢いで涙目になっていく!!
もうダメだ!またしてもロロが限界だ!痛恨のタイムアップだ!!
「あぁあああ!ごめん!冗談だ!本当に済まない!
な、泣かないでくれ!分かった!俺はもう出ていくから!!良い夢を!
明日からまた仲良くしような!」
俺は慌てて部屋を退散するしかなかった。


明日からは……そう、明日からだ!
俺達の本当の夫婦生活が始まる!きっとロロも怯えず笑顔を見せてくれる!
そんな事を思った、とある一日だった。


【おまけだ】

「……あ、あの……ワルイ、勝手にロロさんを逃がした事、怒ってる……?
アンタが怒ってるなら、その……大人しく、するわ……」

「妾は!妾は最初から婿殿の事を信じておったぞ!?婿殿は優しくて紳士的な男じゃからな!
ま、まさか!妾を叱ったりせぬだろう!?なっ!?」

「お前の事、誤解して悪かったよ……。……や、やるなら早くしてくれ……!!」

「ワルイ様……覚悟はできております……!どんな、罰でも……!!」

次の日、俺が行く部屋の先々で、怖々ご機嫌伺いをしてくる嫁達が可愛かったぞ!
お仕置きが無しだと分かると、いつもより懐いてくれたぞ!



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【作品番号】TYS5

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